有関演員。
2015.01.28 Wednesday
貧乏暇無しであまり劇場に行けぬ私の2015年映画始めは、刁亦男(ディアオ・イーナン)監督、廖凡(リャオ・ファン)主演の『薄氷の殺人/白日焔火』でした。
とてもおもしろかったです。
ご存じのように第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞&銀熊賞(男優賞)をダブル受賞した作品です。欧米の主要な映画祭で賞を獲りましたあるいは欧米の主要な映画祭に出品されましたという御墨付きがあればこそ、本作の日本公開も叶ったのだろうなあという気はしますが、御陰様で銀幕で逢うことができました。廖凡に。
「胡軍さん劉燁さんと共演した」ということをきっかけにその存在を知り、このひと芝居うまいないい役者だなあと好きになっちゃった演員さんが黄渤さんはじめ何人かいますが、廖凡もそのひとり。顧みれば御両所とはこんなに共演していましたよ。
『好奇心は猫を殺す(好奇害死猫)』
『戦場のレクイエム(集結号)』
『落葉帰根』
『さらば復讐の狼たちよ(譲子弾飛)』
『用心跳』
『建党偉業』
『北京無戦事』
ワイルドな乱暴者からインテリ大学教授まで、演じる役柄が自在なひとです。『薄氷の殺人』ではこれまた一筋縄ではゆかぬもと刑事の主人公を、凄味と軽みの均衡も絶妙に演じています。無器用で野暮臭い佇まいから滲みでるえろーすがたいそう素敵でありますよ。あと2回ぐらい観たい。貧乏暇無しだけど。
さてそんな貧乏暇無しであまり劇場に行けぬ私なので、2015年2本目の映画は2月14日(土)、呉彦租(ダニエル・ウー)×張家輝(ニック・チョン)の『クリミナル・アフェア 魔警』(シネマート六本木)になるかと思います。
窶れはてたひこさんがソウビューティフル。だが予告はこわい。
2月21日(土)は『スペシャルID 特殊身分』(新宿武蔵野館)初日かちこみを致す所存。
●公式サイト→■
『孫文の義士団』からこっち、ドニーさんの映画がかかればほぼ劇場にでかけて行ってます。ドニーさん迷といえるとこまでは行ってませんが、俺様とか宇宙最強とかいわれているわりにはなんかどうもこう、ほっとけないかんじがするといいますか。そのほっとけなさにほだされて、うっかり劇場にでかけて行ってしまうのかもしれません。先日、北京武術隊時代に李連杰の姉弟子だった李霞老師にお会いする機会に恵まれまして、同時期に北京市業余体育学校に在籍していたドニーさんのお話なんかもこそこそ伺ってしまいました。そんなかんじでいやましにほだされていきそうな予感もしますがほだされなくても『スペシャルID 特殊身分』はキャストをみても自分的になにかとスペシャルです。
上の海報でもおわかりのように、まず張涵予さん(きゃーきゃー)と景甜ちゃんが殺し屋と女刑事役で共演。
脇を固めるのは『四大名補/ドラゴン・フォー』のおかげでびみょうにお熱が上がりつつある鉄手にいさん&追命にいさんこと鄒兆龍(コリン・チョウ)と鄭中基(ロナルド・チェン)。さらにめっぽうわたくしごのみのお顔の持ち主、尹子維(テレンス・イン)までも揃うという嬉しいラインナップ。
そして、公開までにそれはそれは山あり谷ありだったという点でも本作はある意味スペシャルかも知れません。
【発端】
2012年上半期の中国映画界最大のトラブル!ドニー・イェンVSチウ・マンチェク、ガチ勝負勃発!
【発展】
谷垣健治さんの著書『アクション映画バカ一代』にもこの騒動のことが書かれていて、それによれば、
ネットユーザーがドニー擁護派と趙文卓擁護派に分かれて激論
↓
趙文卓擁護派がドニーさんを擁護した人の微博に罵詈雑言を書き込む
↓
ドニー擁護のメッセージを発信した舒淇さんの微博に、趙文卓擁護派により過去のヘアヌード写真が大量投下される
↓
舒淇さんはショックを受けて微博閉鎖
舒淇さんの過去のつぶやきがすべて削除されているのを見たときには胸が痛くなりました。
こうしたことがあったので、劉燁さんが趙文卓と共演すると決まったときには非常に複雑な気持ちになったものでございます。劉燁さんは舒淇さんと何度も共演しているし、勿論この騒動も知っていただろうし、その上で趙文卓と共演という「お仕事」については彼自身いろいろな思いもあったのではないかなあ、などと揣摩憶測の翼をひろげてみたり。
『スペシャルID 特殊身分』をめぐるトラブルと、それがどのように泥沼化していったかの詳細は、飯星景子さんがご自身のブログに書いておられます。
日本で誰も書かないから書いてみた、大陸監督檀冰の事。
1本の映画には数多の人間がかかわります。
だから1本の映画のなかには、そうした数多の人間の数多の感情が、良いものも良くないものも混淆して、人知れずこめられているものなんでしょう。
ひとりの役者をきっかけに自分の地図もひろがってゆくし、その道程では自分自身の数多の感情もなにかと揺さぶられるものです。それこそを醍醐味と、いうのかも知れません。
とてもおもしろかったです。
ご存じのように第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞&銀熊賞(男優賞)をダブル受賞した作品です。欧米の主要な映画祭で賞を獲りましたあるいは欧米の主要な映画祭に出品されましたという御墨付きがあればこそ、本作の日本公開も叶ったのだろうなあという気はしますが、御陰様で銀幕で逢うことができました。廖凡に。
「胡軍さん劉燁さんと共演した」ということをきっかけにその存在を知り、このひと芝居うまいないい役者だなあと好きになっちゃった演員さんが黄渤さんはじめ何人かいますが、廖凡もそのひとり。顧みれば御両所とはこんなに共演していましたよ。
『好奇心は猫を殺す(好奇害死猫)』
『戦場のレクイエム(集結号)』
『落葉帰根』
『さらば復讐の狼たちよ(譲子弾飛)』
『用心跳』
『建党偉業』
『北京無戦事』
ワイルドな乱暴者からインテリ大学教授まで、演じる役柄が自在なひとです。『薄氷の殺人』ではこれまた一筋縄ではゆかぬもと刑事の主人公を、凄味と軽みの均衡も絶妙に演じています。無器用で野暮臭い佇まいから滲みでるえろーすがたいそう素敵でありますよ。あと2回ぐらい観たい。貧乏暇無しだけど。
さてそんな貧乏暇無しであまり劇場に行けぬ私なので、2015年2本目の映画は2月14日(土)、呉彦租(ダニエル・ウー)×張家輝(ニック・チョン)の『クリミナル・アフェア 魔警』(シネマート六本木)になるかと思います。
窶れはてたひこさんがソウビューティフル。だが予告はこわい。
2月21日(土)は『スペシャルID 特殊身分』(新宿武蔵野館)初日かちこみを致す所存。
●公式サイト→■
『孫文の義士団』からこっち、ドニーさんの映画がかかればほぼ劇場にでかけて行ってます。ドニーさん迷といえるとこまでは行ってませんが、俺様とか宇宙最強とかいわれているわりにはなんかどうもこう、ほっとけないかんじがするといいますか。そのほっとけなさにほだされて、うっかり劇場にでかけて行ってしまうのかもしれません。先日、北京武術隊時代に李連杰の姉弟子だった李霞老師にお会いする機会に恵まれまして、同時期に北京市業余体育学校に在籍していたドニーさんのお話なんかもこそこそ伺ってしまいました。そんなかんじでいやましにほだされていきそうな予感もしますがほだされなくても『スペシャルID 特殊身分』はキャストをみても自分的になにかとスペシャルです。
上の海報でもおわかりのように、まず張涵予さん(きゃーきゃー)と景甜ちゃんが殺し屋と女刑事役で共演。
脇を固めるのは『四大名補/ドラゴン・フォー』のおかげでびみょうにお熱が上がりつつある鉄手にいさん&追命にいさんこと鄒兆龍(コリン・チョウ)と鄭中基(ロナルド・チェン)。さらにめっぽうわたくしごのみのお顔の持ち主、尹子維(テレンス・イン)までも揃うという嬉しいラインナップ。
そして、公開までにそれはそれは山あり谷ありだったという点でも本作はある意味スペシャルかも知れません。
【発端】
2012年上半期の中国映画界最大のトラブル!ドニー・イェンVSチウ・マンチェク、ガチ勝負勃発!
【発展】
谷垣健治さんの著書『アクション映画バカ一代』にもこの騒動のことが書かれていて、それによれば、
ネットユーザーがドニー擁護派と趙文卓擁護派に分かれて激論
↓
趙文卓擁護派がドニーさんを擁護した人の微博に罵詈雑言を書き込む
↓
ドニー擁護のメッセージを発信した舒淇さんの微博に、趙文卓擁護派により過去のヘアヌード写真が大量投下される
↓
舒淇さんはショックを受けて微博閉鎖
舒淇さんの過去のつぶやきがすべて削除されているのを見たときには胸が痛くなりました。
こうしたことがあったので、劉燁さんが趙文卓と共演すると決まったときには非常に複雑な気持ちになったものでございます。劉燁さんは舒淇さんと何度も共演しているし、勿論この騒動も知っていただろうし、その上で趙文卓と共演という「お仕事」については彼自身いろいろな思いもあったのではないかなあ、などと揣摩憶測の翼をひろげてみたり。
『スペシャルID 特殊身分』をめぐるトラブルと、それがどのように泥沼化していったかの詳細は、飯星景子さんがご自身のブログに書いておられます。
日本で誰も書かないから書いてみた、大陸監督檀冰の事。
1本の映画には数多の人間がかかわります。
だから1本の映画のなかには、そうした数多の人間の数多の感情が、良いものも良くないものも混淆して、人知れずこめられているものなんでしょう。
ひとりの役者をきっかけに自分の地図もひろがってゆくし、その道程では自分自身の数多の感情もなにかと揺さぶられるものです。それこそを醍醐味と、いうのかも知れません。