蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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有関演員。
貧乏暇無しであまり劇場に行けぬ私の2015年映画始めは、刁亦男(ディアオ・イーナン)監督、廖凡(リャオ・ファン)主演の『薄氷の殺人/白日焔火』でした。


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とてもおもしろかったです。
ご存じのように第64回ベルリン国際映画祭で金熊賞&銀熊賞(男優賞)をダブル受賞した作品です。欧米の主要な映画祭で賞を獲りましたあるいは欧米の主要な映画祭に出品されましたという御墨付きがあればこそ、本作の日本公開も叶ったのだろうなあという気はしますが、御陰様で銀幕で逢うことができました。廖凡に。


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「胡軍さん劉燁さんと共演した」ということをきっかけにその存在を知り、このひと芝居うまいないい役者だなあと好きになっちゃった演員さんが黄渤さんはじめ何人かいますが、廖凡もそのひとり。顧みれば御両所とはこんなに共演していましたよ。

『好奇心は猫を殺す(好奇害死猫)』
『戦場のレクイエム(集結号)』
『落葉帰根』
『さらば復讐の狼たちよ(譲子弾飛)』
『用心跳』
『建党偉業』
『北京無戦事』


ワイルドな乱暴者からインテリ大学教授まで、演じる役柄が自在なひとです。『薄氷の殺人』ではこれまた一筋縄ではゆかぬもと刑事の主人公を、凄味と軽みの均衡も絶妙に演じています。無器用で野暮臭い佇まいから滲みでるえろーすがたいそう素敵でありますよ。あと2回ぐらい観たい。貧乏暇無しだけど。

さてそんな貧乏暇無しであまり劇場に行けぬ私なので、2015年2本目の映画は2月14日(土)、呉彦租(ダニエル・ウー)×張家輝(ニック・チョン)の『クリミナル・アフェア 魔警』(シネマート六本木)になるかと思います。


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窶れはてたひこさんがソウビューティフル。だが予告はこわい。


2月21日(土)は『スペシャルID 特殊身分』(新宿武蔵野館)初日かちこみを致す所存。
●公式サイト→


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『孫文の義士団』からこっち、ドニーさんの映画がかかればほぼ劇場にでかけて行ってます。ドニーさん迷といえるとこまでは行ってませんが、俺様とか宇宙最強とかいわれているわりにはなんかどうもこう、ほっとけないかんじがするといいますか。そのほっとけなさにほだされて、うっかり劇場にでかけて行ってしまうのかもしれません。先日、北京武術隊時代に李連杰の姉弟子だった李霞老師にお会いする機会に恵まれまして、同時期に北京市業余体育学校に在籍していたドニーさんのお話なんかもこそこそ伺ってしまいました。そんなかんじでいやましにほだされていきそうな予感もしますがほだされなくても『スペシャルID 特殊身分』はキャストをみても自分的になにかとスペシャルです。
上の海報でもおわかりのように、まず張涵予さん(きゃーきゃー)と景甜ちゃんが殺し屋と女刑事役で共演。
脇を固めるのは『四大名補/ドラゴン・フォー』のおかげでびみょうにお熱が上がりつつある鉄手にいさん&追命にいさんこと鄒兆龍(コリン・チョウ)と鄭中基(ロナルド・チェン)。さらにめっぽうわたくしごのみのお顔の持ち主、尹子維(テレンス・イン)までも揃うという嬉しいラインナップ。

そして、公開までにそれはそれは山あり谷ありだったという点でも本作はある意味スペシャルかも知れません。

【発端】
2012年上半期の中国映画界最大のトラブル!ドニー・イェンVSチウ・マンチェク、ガチ勝負勃発!

【発展】
谷垣健治さんの著書『アクション映画バカ一代』にもこの騒動のことが書かれていて、それによれば、

ネットユーザーがドニー擁護派と趙文卓擁護派に分かれて激論

趙文卓擁護派がドニーさんを擁護した人の微博に罵詈雑言を書き込む

ドニー擁護のメッセージを発信した舒淇さんの微博に、趙文卓擁護派により過去のヘアヌード写真が大量投下される

舒淇さんはショックを受けて微博閉鎖

舒淇さんの過去のつぶやきがすべて削除されているのを見たときには胸が痛くなりました。
こうしたことがあったので、劉燁さんが趙文卓と共演すると決まったときには非常に複雑な気持ちになったものでございます。劉燁さんは舒淇さんと何度も共演しているし、勿論この騒動も知っていただろうし、その上で趙文卓と共演という「お仕事」については彼自身いろいろな思いもあったのではないかなあ、などと揣摩憶測の翼をひろげてみたり。

『スペシャルID 特殊身分』をめぐるトラブルと、それがどのように泥沼化していったかの詳細は、飯星景子さんがご自身のブログに書いておられます。
日本で誰も書かないから書いてみた、大陸監督檀冰の事。

1本の映画には数多の人間がかかわります。
だから1本の映画のなかには、そうした数多の人間の数多の感情が、良いものも良くないものも混淆して、人知れずこめられているものなんでしょう。
ひとりの役者をきっかけに自分の地図もひろがってゆくし、その道程では自分自身の数多の感情もなにかと揺さぶられるものです。それこそを醍醐味と、いうのかも知れません。



| 10:52 | 電影瑣聞。 | comments(4) | - |
アンディさんといっしょ。
昨年11月あたりから、

「ポリスストーリー レジェンド 蜘蛛 最後」
「ポリスストーリー/レジェンド 蜘蛛 意味」


といったワードで検索してみえる方が増えてまいりました。
やはり『ポリス・ストーリー/レジェンド』のラストシーンに思わせ振りに出てくる蜘蛛のチャームのことが、皆さん気になっているようです。

「ポリスストーリーレジェンド悪役イケメン」

などというワードで検索してみえる方も、ごくごく稀にですがいらっしゃいます。うれちい。これはつまりなんだ。ラストの蜘蛛=悪役イケメン武江が刑務所を脱獄してジャッキーさんを再び酷い目に遭わせて大活躍する続編(舞台は青島)ができますよという意味なのね、と思っている方が私に限らずいらっしゃるということか。
万にひとつも続編なんか無えよと思って暮らしてきましたが、どうも中国では、『ポリス・ストーリー/レジェンド』の続編を求める声がかなりたくさんあるようなんです。

というのをこちらの記事読んで知りました。
刘华刘烨加盟《最强对手》丁晟默认新片阵容 为成龙圆9年“消防梦”


『硬漢/アンダードッグ』『硬漢2』『ポリス・ストーリー/レジェンド』に続いて、劉燁さんと丁晟監督が四度目のタッグを組むみたいです。うれちい。
正月早々、
「撮影中にぼへっとしていてデコすりむいちゃった。おまいらのつらいきもちはわかるが泣くな! 火華社は涙なんか信じないぜ」(意訳)
という微博を証拠写真付きで





上げていた劉燁さんでしたが、どうやらこの作品、『最強対手』(=最強のライバル)の撮影中に起きた不幸な事故だったもようです。

主演は劉徳華(アンディ・ラウ)。
テーマは「消防士」。
『救火英雄/ファイアー・レスキュー』で開巻早々スーパー消防士を演じていたジャッキーさんが、9年間もあたためてきた企画なんだそうです。

消防士かあ。
思い起こせば2012年秋。胡軍おにいさまは『救火英雄』で消防士さんを演じて火事場で大あばれしていらっしゃいました。それから2年ちょっとの月日を経て、恰もおにいさまの影を慕うかのように劉燁さんが消防士さんを演じる──やも知れぬというこのなりゆき。
なにかこう、たとえ微博ではリムろうとも(うえーん)、離れようったって離れられない因縁が、やはりこのふたりには纏わりついているようなかんじが勝手乍らいたします。

タイトルロールの「最強対手」は、やっぱり劉徳華と劉燁ががっぷり四つってことかしら。ジャッキーさんにつづいて今度はアンディさんとはぢめての共演。いったいどんなケミストリーが生まれるのでしょうね。そして劉燁さんは前作『ポリス・ストーリー/レジェンド』につづいて悪役イケメン役者のスタンスを盤石のものにするのでしょうか。それともアンディさんが『風暴/ファイヤーストーム』の如く、火事場で悪魔に魅入られてしまう心やさしい消防士さん役だったりするのか。いやいやべつに善の消防士と悪の消防士の火消しバトルと決まったわけじゃ無いですが。でも劉燁さんをずっと愛将としている丁晟監督だから、そこらへんはきっとまた一筋縄ではゆかぬ事態にしてくれるのでしょう。ちなみに『绣春刀/Brotherhood of Blades』で盧剣星を演じていた王千源も共演、ジャッキーさんはどうやら客演らしいとのこと。ああああ男くっさい男しか出ない男くっさい映画になりそうで正直『北京、紐育』の500倍たのしみでどうも御免なさい。

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刘华刘烨加盟《警察故事2013》导演新片 成龙将客串
| 23:16 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(2) | - |
图像的盛宴。
吹き荒ぶ風で明けた2014年が暮れたとき、プラスとマイナスの平仄は一見合っているようでしたが、いま現在抱えている問題の着地のしかた如何では、ああやっぱりマイナスのほうが大きかったということにもなるのかも知れません。動きだしてみなければわからないし所詮はなるようになるのだろうけれど。

吉であれ凶であれすべては己自身が選びとるもの。

だから自らに恃むしかないんだと思います。
目をひらき、空を見て、荒ぶ風を読む。
私という羅針盤の精度を高めていく。


一年前に書いた自分の言葉が一年後の自分の指針になったりもするもんなんですねえ。

私はそういう次第ですが、どんな次第でもきっと年は明けます。
お正月だし、ラブなひとたちのお写真載せてきもちよくなってあげます。

新年快楽。
万事如意。
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| 23:01 | 瑣屑。 | comments(8) | - |
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