蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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お姐様の御墨付き。
先週お熱がでたと思ったら案の定、週末から咳がものすごいことになって七転八倒のあげく夜も眠れません。こうなったらもう売薬飲んだって如何ともし難いわとおもってお医者に行ったら、「風邪じゃないです。気管支炎です」と診断されてしまいました。当分おとなしくしていないといけないそうです(といいつつ夜更かしをしていますが)。抗生物質を服用しているので酒ものめません。あと1週間ちょっとで『ポリス・ストーリー レジェンド』が劇場公開される、そのカウントダウン突入というめでたい局面なのに辛気くさいったらありゃあしません。ああそうでした。みなまで言いたくないですけどやっぱりつるっと外れましたわ試写会なんか試写会なんか試写会なんか。


それでも今日はちょっと気持ちが上がることがあった。
セントフォース学園映画研究部が『ポリス・ストーリー レジェンド』について語るこの企画。1限目はいまいち本題に踏み込んでくれなくって歯痒かったですけど、27日公開の2限目ではそこそこアツいお話が展開しています。なにがびっくりしたかってブルボンヌ先生がのたまったこの御言葉。


「相手役の劉燁さん?
ジョニー・デップ似だなとあたくしは思ったんだけど」



そのあとで「ちがうかな?」と小声でおっしゃってましたけど。
いいえ断じてちがわないですわブルボンヌ先生ッッ!!



前にも書いたことがありますけれど私、かつてはちょっと頭のおかしいジョニデさん迷をやっておりましたその概要→
外国の映画スターさんで「ちょっとええな」とおもう方はそれなりにいるけれど、ジョニデさんほどずっぽり首ったけになった方は後にも先にもいません。英語でファンレターを書こうか、くらいまで思い詰めました。海賊映画以降はお熱がさめちゃったんだけど、いまだに好きな外国の映画スターさんの筆頭は彼です。


劉燁に出逢ったとき、若い時分のジョニーみたいなひとだなあと、ちょっと思ったりなんかしました。


なんてことも、ここに書いちゃってます。

双方の迷からは異論も反論も噴出しそうですが、やはり自分が底無し沼にはまるぐらいの勢いでずぶずぶになってしまう対象って、すくなからず似たところがあるんだと思います。「若い時分のジョニーみたいなひと」と感じたのがどこかといえばまずその外貌に。顔の骨格。そしてなによりも眼。ジョニー・デップの双眸が台詞以上に雄弁などということはいまさら語る迄も無いことですし、眼の演技ということでは劉燁だって人後に落ちません(セントフォース学園映画研究部でも「目もとに特徴のある方でしたよね」と伊藤綾子さんに言われてます)。
そういうこともですが、役者として一定のイメージにとどまること無く、そうしたものを突き崩し変化することを怖れないというのも、やはり両者に通じるありよう、という気がします。もっと単純なことをいえば自分が『PROMISE 無極』の鬼狼がすきですきでだいすきなのは、鬼狼のビジュアルにどこかエドワード・シザーハンズが重なるから。


そんな次第でおとなしくしていなければいけないくせにちょっと図に乗ってしまったので、『ポリス・ストーリー レジェンド』とはぜんぜん関係無くって申し訳ないんですけれど、ジョニデさんが過去に演じたキャラクターのなかでも最愛のふたりを記念に貼っときます。いつまでもだいすきですよ。



edward.jpg
Edward Scissorhands




William Blake



| 01:27 | 警察故事2013。/ポリス・ストーリー レジェンド | comments(4) | - |
抽签的运气不好。
風邪もひかずにすごしてきましたが、ここしばらくは休み無しで働きづめだったので、やっぱり疲れはずっしり溜まっていたようです。火曜日に発熱してしまいました。メールのお返事とかいろいろ不義理をしていてすみません。発熱したって仕事の締切は待っちゃくれないのでへろへろしながらおうちにこもって校正ゲラを読んでいましたが、『ポリス・ストーリー/レジェンド』のイオンシネマ全国試写会の招待状が、届くひとにはどうもそろそろ届いているらしいと尻。もとい知り。デコに熱さまシートを貼ったまま蹌踉めきながら階下の集合ポストを見に行くも、そんなすてきんぐな贈り物なんか影もかたちもナッシングな本日現在。もう香港版DVD観ちゃったけど、6月6日になれば劇場で観れるんだけど、やっぱり「試写会」は劇場公開に一度だけの縁起物。ましてや劉燁さんの日本公開作の試写会なんてこれ逃せば次はいつになるんだかわからない。うっかりしてるとこっちが死んでしまうかもしれません。だから行きたい。モノスゴク。でも生来くじ運にめぐまれない女ですので、26日のよみうりホールの試写会もすでにつるっと外れてしまいましたので、イオンシネマもむりぽなかんじが濃厚でございますうえーん。


それとは別に「予告編を観て豪華賞品をゲットしよう!!」というTOHOシネマズさんのキャンペーンが始まってます。こちら→
ジャッキーさん迷には随喜の涙でしょうが劉燁迷的にはべつにこれもらったってねえ、とか失礼な感慨もよぎってしまうプレゼントのラインナップですが、C賞の非売品パンフレット狙いで応募してみました。でもこんな罰当たりなこと書いてるからたぶん当ててもらえないと思いますうえーん。


そんな日々ですが公式ツイッターさんがキャスト紹介でいのいちばんに劉燁さんを出してくれたのはすごくすごく嬉しかったです!
試写会もプレゼントも軒並みはずれまくる人生だったとしたって、たったこれだけのことで何度でもなみだをふいて立ち上がれます。そんなもんだ、迷なんて。




| 21:39 | 警察故事2013。/ポリス・ストーリー レジェンド | comments(6) | - |
生活と云う名の。──『藍宇』其の燦拾桎
もう他人同士じゃないぜ
あなたと暮らしていきたい
〈生活〉といううすのろを乗り越えて


デビューアルバム『BACK TO THE STREET』に収められた“情けない週末”という楽曲で佐野元春はそう歌った。1980年だった。パーキング・メーター。ウイスキー。地下鉄の壁。死んでる噴水。サイレン。ビルディング。「〈生活〉といううすのろ」とは一線を画したそうしたものたちを夢みていられた。長閑な時代だった。遠からず「〈生活〉といううすのろ」に追いつかれ咀嚼され呑み込まれることを予感しながら、だけどひょっとしたら逃げおおせることができるかも、地図ももたずに私たちは長閑に夢みていられた。


〈生活〉といううすのろさえいなければハッピーでビューティフル。ハッピーでビューティフルなまま死んじゃったひともいた。いっそ自分も死んじゃったほうがよかったかも。2014年のいまはなにかとうすのろな生活というものがけっこうすき。眠ったり起きたりごはんをたべたり風呂に入ったり、植木に水をやったり買い物に行ったり掃除をしたり、お茶を淹れようとしてうっかり茶碗を割ったり、トイレが詰まって往生したり。映画であれドラマであれ小説であれ漫画であれ、だれかが生活をする、うすのろなその様をみるのがすき。
うすのろな私の生活とすでに不可分になっちゃった『藍宇』でも、たとえばこの場面なんかすごくすき。


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「〈生活〉といううすのろ」を怖れず、共にそれを乗り越えていく。
捍東と藍宇がそう思い決めた刹那、呆気無く終わってしまう彼らの〈生活〉。

捍東と藍宇が其処にいたのに。
捍東と藍宇は其処にいない。

あとにのこるのは、うすのろなふたりの美しい10年。
その10年に囚われたまんまの、うすのろな私のうすのろな5年。



美しい名前。──『藍宇 Lan Yu』
シガ フタリヲ ワカツマデ。──『藍宇』其の拾参(2011年5月13日)
三年不蜚不鳴。──『藍宇』其の弐拾詩(2012年5月13日)
情熱の嵐。──『藍宇』其の燦拾讃(2013年5月13日)

| 23:03 | 藍迷。 | comments(6) | - |
水剋火。
BSプレミアム『古代中国 よみがえる伝説』「項羽と劉邦 〜王者の条件〜」を観ました。
「古代中国の歴史の現場を“旅人”が訪ね、英雄たちの姿に迫」るというプログラムです。詳細はこちらをご参照ください。


「旅人」は吉川晃司さん。
吉川晃司さんといえば、80年代が青春だった自分の場合はやはりこれ。






“モニカ”以外の吉川晃司さんといえばです。
もとイエロー・モンキーの菊地“エマ”英昭をレコーディングやツアーのサポートギタリストに起用しまくり、「エマちゃん(はぁと)」とお呼びになるほどエマちゃんだいすきエマちゃんぞっこんらぶーな男である。
ざっとそんなくらいの認識しか無かったが吉川晃司さんはじつは中国史マニアとしても筋金入りで、『別冊文藝春秋』2005年1月号で宮城谷昌光先生と対談したこともあるんだそうです。すいませんお見逸れしました。

項羽の生まれ故郷、江蘇省宿遷にて、項羽像(男前)の前に佇む吉川さん。



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“モニカ”とエマちゃん以外の吉川晃司さんといえばです。
2009年のNHK大河ドラマ『天地人』で織田信長を、昨年の『八重の桜』では西郷隆盛を演じておられました。
どちらもそれは素晴らしかったのです。静謐な殺気を漲らせ、分の厚い刀をすらりと抜きざま真っ向から脳天に振り下ろすような、そんな芝居をなさっていました。信長と西郷という、非業の死を遂げた一個の英雄をそのように演じる吉川さんをみていてふと、このひとに項羽を演らせたら似合うだろうなあ、なんて思いました。
そんなこともあったせいか、まったく根拠は無いけれど吉川さんは項羽がきっとすきだろうすきにちがいない、と思いながら番組を観ていたら、やっぱりだいすきでらっしゃるみたいでした。吉川さんが項羽について語った言葉を抜粋してみます。


項羽は、指揮官としても、ひとりの戦士としても、きわめて高い能力をもっていたと思います。
その強さに牽引されて、兵士たちも力を発揮したんだと思います。
項羽の魅力とは、ひとりで運命を切り拓いてゆくかのような、つよさだと思います。

歴史に「もし」はナンセンスなんだけども、項羽がもうちょっと人生経験を重ねていたら、戦に一度でも負けることができていたら、違った結果が生まれたのかなあと、俺このひと好きなんで、どうしてもね、思っちゃうんです。


覇王項羽は火の如し。
人間は火は怖いものだと知っているから近づかないでしょ。ある一定の距離から、それを縮めることをしない。大火傷することを知ってるからですね。
まさに烈火の如く。
だから孤独になりやすかったんでしょうね、項羽さんというのはね。
項羽というひとは、本人の器量、器いっぱいに、そこをすべて、闘いで埋め尽くしてしまって、その器量から溢れたときに、その運命が果てたのかな。


自身のことを顧みつつ、項羽を語っているのかも知れないな──なんておもいました。
項羽への甘苦い哀惜と共感が、彼の言葉のはしばしから滲んでくるように感じられたのです。
以前、中国のメディアがやっていた『王的盛宴』メインキャラクターの皆さんをそれぞれ黄道十二宮にあてはめてみるという遊びにおいて、項羽は獅子座ということにされていました。吉川晃司さんも8月18日生まれ、獅子座です。項羽の正確な生年月日は伝えられていないから所詮は「遊び」だし、暗合というほどのことも無いですが、獅子座のエレメントが「火」であることをおもえば「烈火の如く」とする吉川さんの項羽評は的を射ています。
そして、その「火」を滅ぼすのが「水」。


高祖劉邦は水の如し。
どんな形の器にも、己の形をそこに合わせて、フィットさせることができる。
そして、水は脆弱にみえるのに、ものすごいエネルギーをじつはそこに秘めている。
決壊すれば、地上でその破壊力に勝てるものはない。
だけど、なにか狡い匂いも、劉邦さんの場合はするわけです。
水はとどまれば汚れていく。
澱んでいく。
そして腐っていく。
最後には枯れはてる。


なんかどうも吉川さんは、劉邦のことがそんなにおすきじゃないようだわ(笑)。

秦への怨嗟で凝り固まった項羽には、「滅秦」という目的しか無かった。
だから、その目的を果たしたあとにどうするか、というヴィジョンをもてなかった。
劉邦はそうではなかった。水が伏流するように、彼は「自分の才能や器量を隠すことができる人間」であり、項羽の数倍老獪であり、負けつづけることで古い革のようにしたたかになった。そしてなにより、国というものがちっぽけな人間ひとりひとりから成っているというたいせつなことを、とてもよくわかっていた。項羽は二十余万人の秦兵を無造作に生き埋めにし、劉邦は敵であろうが「生かす/活かす」ということをかんがえた。
だから最後の最後で項羽は負けて、劉邦は勝った。
劉邦の老獪に敗れた項羽の稚気。いたいけで孤独なエネルギーがみずからを燃やしつづけ、すべてのものを傷つけ薙ぎ倒し暴走した挙げ句に燃え尽きる、そのさびしさ。
吉川さんはそのさびしさをこそ、傷ましい思いを以てみつめているような気がしました。


勝った負けたはともかくやっぱり孤高の英雄・項羽はかっこいい。ひきかえ劉邦。番組では劉邦の事績をそれなりに評価し称えてはいるんですけれど、たとえば司馬遼太郎が『項羽と劉邦』で描いたみたいな、あの滴るようなかわいらしさ、だめ人間であるがゆえの麻薬的チャームなどなどはほぼ伝わってこなくて。ていうか番組制作者にとってはそういうとこどうでもよかったみたいで。
ちょっと残念でした。
しかし劉邦の故郷・江蘇省金劉村がむやみとわんこだらけだった件はひじょうに笑えました。
村のみなさんが集まる会合がなしくずしに酒盛りになっちゃって、茶碗酒呷りながらぐんぐんメートルをあげてゆくおやじたちと、その足もとをうろうろするわんこたち。
あっぱれ劉邦さんのホームタウンというかんじです。
これ微博で拾った仔なんですが、自分的には劉邦さんをわんこ化するとこんなかんじです、つうことで番組とはぜんぜん関係ございませんけど最後に載せさせて。



| 11:20 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(12) | - |
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