蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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その後の仁義なき肌肉峰会。
やれやれきついお仕事がやっと終わったわワインでも飲んでまったりすっか、とおもってたら今夜もひきつづき肌肉関係画像見つけてしまってそれどころじゃ無いわ奥さん。

燦爛美麗。
三人三様に。
とんでも無く素敵。
ほんとにこの三人が項羽で劉邦で韓信で、そういう『王的盛宴』で良かったなあ。






スライドショウ→



自分で自分の髪を刈る。
劉燁さんに与えられたこの設定に『天上の恋人』の王家寛が重なってしまうのは、べつに私だけじゃありますまい。




自分にとって最大の萌えどころは、為す術も無く無自覚ってことに尽きます。
それってある種鈍感ということでもあるんですが。
だからといって贅肉に埋もれた厚顔無恥なる鈍さというものでは断じてなくって。
感じやすさが突き抜けた挙げ句、なんだかぼんやりしちゃってるみたいな。
鋭利で脆い結晶が、その「ぼんやり」にくるまれていて、その景色がなんだか曰くいいがたく綺麗みたいな。
そういう「鈍感」のもっともうつくしいかたちが王家寛だったり。


『天上の恋人』の感想文がなかなか書けない──というか書きたくてたまらないが書きたくない理由はここにもちょっと書いたのですが。
書いちゃったら終わっちゃう、それを惜しむ気持ちがあるのと同時に、そういう「鈍感」のうつくしさみたいなことをまだ自分はうまくすくいとれそうもない気がするから。
藍宇にもそういうところがあるな。
でも王家寛は藍宇以上に儚いいきものであろうというかんじがするのです。


で、劉邦というひともあるいはそうかも、という気がする。
いろんなひとが書いた本を読めば読むだけ劉邦がどんどんわかんなくなるのですが自分としては

異常に研がれた感受性をもてあましながら、ぼんやりと鈍く、傷ついている。

みたいな印象。
劉燁さんが劉邦さんを演じてるんだったらそうあってほしいよそれがうつくしいもん、という欲望が結ばせた像なのかもしれませんが所詮は。ああ早くみたい。
| 03:39 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(8) | - |
肌肉四人男。
「肌肉」という字面をみますとどうしたって

はだにく

という、なまなましい音が過ぎってしまうのですがこれは中国語で「筋肉」のこと。
「肌」そのものでも筋肉のこと。
そしたらつまり私のだいすきなバンドさんの中国語名は、「肌肉小姑娘帯」とでもなるのかしら。


ま、それはともかく話は先月のことでございます。
usakoさまのお部屋で、『王的盛宴』撮影中にサウナ入っとると思しき項羽劉邦韓信のお写真を拝見しまして。
スキッとビルドアップされた項羽韓信にひきかえて、なんだか劉邦のひとだけが全体的に(主におなかが)ぽよんなかんじで、だって劉邦だからおっさんだから役作りだからしょうがないんだもん、とおもいつつもちょっと涙をぬぐったりなんかしてはやひと月とちょっと。
ところがこれがサウナでまったりのオフショットじゃなくって陸川監督の手になる歴とした『時尚先生』のシューティングでありました、ということがさっき判明。


特集タイトルは「男人峰会」。
「男様サミット」ってことですねふふ。


なんか劉邦のひとだけ、おみ足の見せ方が、些か際疾いかんじがするわ。






こうしてみるとそこまでぽよんじゃないよ。着痩せ?(殴
ま、着痩せはともかく撮影の模様はこちらからごらんになれますよ→









7月の公開に向けて、これから露出もがんがん増えていくのかな。
たのしみです。
| 02:38 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(6) | - |
blanc et noir・dix-septième──老友見面相互擠対。
星のお導きによれば本日の乙女座は。

お得な掘り出し物を発見。(byめざましテレビ)

優先順位を入れ換えるような感じの日。(by石井ゆかり)

直観とインスピレーションに導かれる余地を残しておかねばならない (byジョナサン・ケイナー)

毎度のことですが仕事がぢごくです。2日間で8時間くらいしか眠っていない。
ぢごくですから、朝飯とか洗濯とか済ましたらとっととゲラを読まねばなりません。
の、はずでした。


先月末のお話ですから疾うにご存じのかたはご存じでしょうし、私もそういうイベントがあってそういうイベントにおふたり揃って出席されていたという記事を読んで、ああそうなのねえ、とほんのり心あたたまったりしていました。
でも同じ日に名古屋で某オフがあったりもして、テンションあがりすぎてがっくり疲れてしまひ、ツーショなんか撮っちゃってたりしないかなあとか期待しつつもうわっつらなチェックで茶を濁してしまひ。
そしてそろそろひと月も経とうとする今朝になってツーショどころの話じゃ無かったわよ奥さんという事実が判明。なんでこの無間地獄まっただなかにそんな事実が判明するのばかばかと壁に頭をぶっつけながら、星のお導きに素直に従って仕事うっちゃってこんな記事書いていたりします。
百聞は一見に如かずなんですけれどもなんかリンクがうまくいかないみたいなので、こちらの「慈善夜面孔之刘烨 胡军 20120428」ってのをごらんになってみてくださいまし。

すいません動画ほかにもありました。
とか。
とか。
とか。

以下画像。
続きを読む >>
| 12:46 | blanc et noir | comments(10) | - |
リカヴァ。
裸エプロンも乙だけど、
そればっかじゃございませんぜという。
綺麗です。

ああうれしい。








やっぱりこのひとは、
根っこに持ってるものが
強くて
ゴージャス
ってんでしょうか。

びみょうに素っ頓狂なことやらされても、
安くならない。

馬子にも衣装はほんとだが
綺羅飾ったところで馬子は所詮馬子さ。
いちじるしく勘違いした個性とかを自慰
もとい示威した心得顔。
持て囃す質悪い手合いも喧しい昨今。


役者なんか
素材として素直にありゃあそれで良いんじゃないか知ら。


数多の色はあれど

純白

という染料はこの世に存在しない。
やすやすと流され如何様にも染まりながら、
襲の色目の下から生来備えた

ましろ

が照り映えるかんじ、ってんでしょうか。


だから好きになるし。
それしか
好きじゃない。
| 21:15 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(4) | - |
禁断。
今日は都内への納品のついでに『捜査官X』を観に行きました。
宇宙最強可憐なド兄さんの姫っぷりに身も心も打ちのめされて息絶え絶えに帰宅し、急ぎ仕事も無いし今晩は思う存分ド兄さん愛垂れ流しの感想文書いて萌えじんでやるのじゃあー!とおもいながらせかせかごはんをたべて微博チェックしたらそれどころではなくなってしまいましたどうしてくれる。





なんじゃこれわあ


うちの地元(伊豆半島東海岸の魚臭い港町)の魚市場らへんによくこういうおにいちゃん歩いてます。親類のおにいちゃん概ねこんな感じだったなあ、などとわざとらしく回顧しつつ故意に“母いすゞ”を貼らせてください。





ああ……名曲だぜ。


しかし、リアル“母いすゞ”な港町育ち、海賊上がり→伊豆水軍崩れの血を引く若い衆とはいえさすがに裸エプロンにふみきるあらくれものは見たことがありません。況んや劉燁さんをや。劉燁さんだとあらくれものつうよりはかわいい魚屋さんな趣。この媒体のグラビアみたいです。



お隣の美女は秦嵐さん@劉邦の鬼嫁@『王的盛宴』



「好主婦」ってのは日本で言うところの元気ミセスの暮らし充実マガジン『すてきな奥さん』的な?
すてきでも奥さんでもあったためしの無い私には主婦の神経のありどころがよくわからない。すっぽんぽん(希望)に魚河岸仕様エプロン着用というのは、すてきな奥さんの「すてき」の範疇におさまるものなのでしょうか教えてそこの奥さん。ていうかむしろこっちのこのおっさんが




うすらニヤけつつ脳内で絶賛くりひろげているすてきな妄想ではあるまいか、という気がしてならないのです。
| 20:12 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(8) | - |
やればできる仔かもしれなくってよ。
4月に製作発表記者会見があった、三兄弟+管虎導演によるスラップスティック電影『虎烈拉(コレラ)』
アクション満載のかなりハードな撮影が、アツく進行してるみたいです。主要キャラのビジュアルひとつでさんざん出し惜しみされ翻弄されつくした『王的盛宴』とちがって撮影風景もたいそう気前良く公開されております。記事こちらとか→


なにが心配もとい楽しみかってむろん劉燁さんのビジュアルです。
いまいちわかりづらいんですが、今回ヅラ着用みたいです。






あれ?
あれあれ?
なんかあのー、びみょうにかっこよくないですか?
下のお写真とかもうわたしどこのジョニー・デップさんかと思わあああ石を投げないで!!


劉燁さんがCheff, Actor, Scoundrel(料理人、役者、ごろつき)のうちのどなたを演じるのかはまだ不明なんですが、記事によれば日本人の役者さんとの絡みが一番多くって、日本語の台詞もあるんだって。
うひゃあすっとんきょうな日本語しゃべらされてたらどうしよう。
でも、先日DVD鑑賞した管虎監督の『斗牛』にも日本人の役者さんが日本兵役で出てらっしゃいましたが(『イップ・マン 序章』で日本鬼子だった渋谷天馬さんとか)、彼らがしゃべる日本語の台詞は自分が聞いてもとても自然でした。たぶんこっちの作品でもそのあたりはきちんと監修されてんじゃないでしょうか。
残る問題は劉燁さんのプロナンシエイション。あのもごもごっとした、ふごふごっとしたかわいらしいお声が私の母語を話すのかと、思っただけで針振り切れそうです。撮るだけ撮っといて血も涙も無く吹き替えとかぜったいイヤー。
| 20:45 | 三兄弟×厨子戏子痞子/厨戏痞。 | comments(6) | - |
三年不蜚不鳴。──『藍宇』其の弐拾詩
21:25
三年前の今夜は泣いていました。二年前の今夜は病院のベッドの上でした。一年前の今夜は、愛の水圧について考えていたように思います。同月同日の今夜。『藍宇』を観て、ぶつぶついうことにしました。
21:38
国中有大鳥、止王之庭。三年不蜚、又不鳴、王知此鳥何也。王曰、此鳥不飛則已、一飛沖天、不鳴則已、一鳴驚人。自分のこの三年も不蜚不鳴といえばいえるような。とはいえ一鳴驚人でも無い。これより無駄に囀る。では。
21:40
藍宇。
21:48
陳捍東が玉突きしてた同じころ。黒ラベルはおっさんがのむ酒だと思っていた。しかしV.I.ウォーショースキーが愛飲してたので憧れでもあったんだわ。実際のまないうちにウィスキーそのものがのめなくなった。『藍宇』観るたびに黒ラベル買っときゃ良かったとすこし悔いる。今日も買ってない。
21:57
藍宇降臨。捍東がテレビのヴォリュームを落とす理由がわからない。テレビの前を横切る捍東を鬱陶しそうによける藍宇。泥棒扱いされて傷ついた風で目を伏せる藍宇。藍宇の体臭(汗臭かったんだとおもう)をわずかに嗅ぐ捍東。寝るまえの段取りっぽいいたたまれないこの空気。なんか他人事じゃない。
22:03
捍東の胸で藍宇の精液が光る。そして藍宇の胸にも名残の飛沫。キスまでのあいだ、どこかでずっと、水の滴る音がきこえている。その水音にくちびるとくちびるがまじわる音が重なってそして浄闇。闇に消える刹那の胡軍さんの背筋がいつも素敵。
22:13
陽暦か陰暦かわからんが冬至。ふたりが死んで生まれ変わる夜。レックリ後、初見のときはここでおもわず「パ……パンチなのか趙雲……」と天を仰ぎました。藍宇野暮ったくてどんくさくていじらしくてああなんか劉燁いまよりおっさんじゃねえ? でも脱ぐとあんなにかわいいなんてかわいいなんて。
22:24
新年快楽。藍宇の下着が新品じゃないっぽいのがかなしい。清潔な純白だけど布地の薄さの向こうにこの子の生活が透けてみえるように思えて。それはともかくぱんつ脱がすとこがデンジャーゾーン寸止めではらはらしたり残念だったりして自分がわからん。胡軍さんの手際が見事。つか演技指導?
22:29
しまった枝豆茹でわすれた。どうしていつもいつもいつも枝豆を茹でわすれて『藍宇』を観てしまうのでしょう私。枝豆→焼き栗→南瓜の種(たぶん)と藍宇がずーっともぐもぐしてて冬眠前の栗鼠みたいでかわいいなあ、とかほんのりしてるといきなり「シャンプーなに使ってる?」。油断も隙も無え。
22:35
妹=胡のつくひとのリアル嫁。と思って観るとなんともいえぬ気持ちになります。なんかここだとびみょうに藍宇につんつんしてみえる小紅ですが気のせいでしょうか。そして衛東役の役者さんはいまなにをなさっているのだろうと気にかかります。実家場面観るときだけだが。あとはきれいにわすれている。
22:44
逢えたよ嬉しいよおおおんと大型犬にむしゃぶりつく大型犬(まだこいぬ)。倒れずに持ちこたえる胡軍さんは全身これ胆なりだな。藍宇のてぶくろが黒ってのがかわいいな。足先と鼻面としっぽが黒いこいぬだな。歯でくわえてひっぱって脱ぐしぐさもかわいいな。結局なんでもかわいいな。
22:55
天安門事件直前の不穏さに捍東の湿った焦燥が重なって息苦しい六月の午後。バーの場面の馴れ合いっぽさとか、このオフィスの場面の空気とか、捍東と劉征てかつて身体の関係があった仲なんだろうと思えてならない。劉征が未だわからない。劉征を読み解いてくのってすごくおもしろそう。
23:06
胡軍さんの背中がほんとうに佳い。天安門前の捍東には台詞がまったく無い。表情も封じて撮った、その背中だけがひたすら恋を語って饒舌。役者としての技量が優れているからできることなんだがそればっかじゃない。恋情がしんじつだから。彼の背中からあふれだす恋を読む。観客としてのこの至福。
23:23
陈先生也喜欢喝红酒吗? 赤ワインばかりのむようになった恋人とさよならする朝、せいいっぱい強気を装って「ウイスキーでものむ?」って訊く。かなしい台詞だね。とか、赤ワインのみながら書いている。
23:32
別れ話のくだりあたりから捍東の脅えとか弱さとか情けなさとか、これまで必死で隠してたものがぼろぼろ見えてきて、その鍍金の剥げ具合の見せ方がやっぱり胡軍さんはうまい。卑怯は百も承知で、卑怯だからこそひきずられほだされる。
23:36
やっぱり藍宇のお部屋すごくかわいい。すごくすき。どこよりもいちばん行きたい。けどぜったいに行けない。
23:43
寝しなの藍宇も起き抜けの藍宇も、着てるもんがいちいちいもくさくってくたびれてるんだけど、そんなものを纏う藍宇が頭抜けてきれいで、そのきれいさその価値は捍東だけが知っていればそれでいい。誰ともわかちあわない。つまりそれが生活。私は『藍宇』のなかの「生活」に病んでいるのかも。
23:47
捍東がオフィスで逮捕される直前の藍宇というか劉燁の横顔。何度みても超絶にうつくしい。視線の先にあのうつくしさをひとりじめできたら、といつも捍東の気持ちになってみとれる。
23:49
リアル嫁もとい小紅と藍宇がグラス合わせるとこが佳いな。
23:52
この先だんだん観たくなくなっていくんですけど。いつものことですけど。
23:58
たかだか86分の映画。映しとられた物語は永遠に変わらない。それでも、何度観ても、何度でも、嬉しくなったり、楽しくなったり、しあわせになったり、悲しくなったり、つらくて前へ進めなくなったりする。あじわう感情はそのときどきでちがう。三年前の今夜の『藍宇』と、三年後の今夜の『藍宇』。
23:59
さよなら『藍宇』。とりあえず今日の日は。
| 23:59 | 藍迷。 | comments(5) | - |
小狗的小狗。
これまで何度か、おとうさんじゃないひとの微博で彼のお写真を見かけたりしていました。
でも、それはそれはそれはたまらなくあいらしい天使なので、そんな半端なとこで見かけたとしても、いてもたってもいられぬようなことになっていました。
さっき、たぶんはじめて、おとうさん自らUPしてくださった天使写真です。



(小諾一フロムおとうさんの微博


だめだあ。
おらもう泣きそうだあ。

ていうかこれから『藍宇』観て夜っぴて泣く予定になりました。いま決めたよ。仕事あるけど仕事は明日できるもん。いまのこの気持ちは、いましかあじわえないものだもん。
でまあ、ああ病んでんだな、あたま腐ってんだなということで何卒御寛恕いただきたくおもうんですが。
シャツがね、おそろいっぽくって。







このおとうさんにしてこのこいぬあり、みたいなかんじでした。


『藍宇』というものを知って、昨日でまる三年でした。
断じて偶然じゃない。魔の五月。健在でした。



どさくさまぎれに正面向きの小狗的小狗も。
おもうぞんぶん、もえじんでくださいまし。
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| 21:59 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(4) | - |
ノーブリーフ、ノーライフ。──『藍宇』其の弐拾参
殿方の下穿き方面がそこまですきかといえばぜんぜんそんなこと無いのです。二六時中ブリーフブリーフ連呼してる人間じゃ無いのです私はべつに。名誉に懸けて弁明しますが。弁明すればするだけ墓穴という気もしなくも無いですが。がしかし

「リウイエ 白ブリーフ」

とわざわざ打ち込んで検索して拙宅をご訪問くださるかたもいらっしゃったGW明けの今日このごろ。
「リウイエ」が「白ブリーフ」の、
「白ブリーフ」が「リウイエ」の、
代名詞ともなっているらしき2012年の現実に、したたかに打ちのめされました。
だがまあ『藍宇』イタリア版DVDのチャプターリストもこんなだしな。




もはや万国共通で代名詞なのやも知れませぬ。
他人事ながら劉燁さんの来し方行く末にひっそり思い馳せてしまいますが。
チャプターリストばかりじゃなく、まえにも書きましたが『藍宇』イタリア語版はフォトギャラリーがなかなかすてきなことになっておりました。既知の画像でしたがたとえばこれなど。





藍宇のベッドまわりのファブリックが水墨画風の竹の文様──というのも映画で目にしていたことですが、

細身で節を持ち、幹は空洞であることから、葉も四季を通じ緑を保ち、堅く根を張る。この生育の特色から、隠し事がなく、自制心があり、慎み深いことを表して、透明・純朴・素朴・質素・永久・慈悲の象徴でもある。

そういう植物だからこそ敢えてここで選ばれたのだと、この画像見るとあらためて、穿って考えてしまいたくなる。
寝台の上のふたりがあおあおとした竹林に、その竹林をわたる風に包まれているような情景も浮かんでしまいます。
最初の夜は陳捍東のくちづけを、されるがままに従順に受けるだけだった藍宇が、最後の情事となるここでは、みずから噛みつくように捍東のくちびるを求めていく。
初夏のころに青葉を揺らして吹き渡る強い風のことを「青嵐(あおあらし)」と呼びますが、この場面での彼らのさまは如何にもそんなかんじ。んでまあ『藍宇』に直接関係は無いけれど、

漢を興すことになる劉邦が挙兵の前、好んで竹の皮で編んだ冠をかぶっていたという逸話が伝わる。

所謂「劉氏冠」というものですね。竹つながりで時節柄、無理にでもこじつけたくなったり致します。
あとこれもかわいい。





「これも」というか、いやもう映画のどこ切っても藍宇が「かわいくない」ということは無いのですが。でも捍東出所おめでとうパーティー場面の藍宇は、ぎこちないお箸づかいでもってみんなにかいがいしく気配りしてるようすとか、「ふたりで黄山に登ったら?」と小紅にいわれて「没劲透了(すんごくつまんないよ)」と(ちょっとヘンな顔で)返すとことか、もはや誰憚ることも無くすがすがしくかわいくある。ここから上記のベッドシーンまでの藍宇ってものは、「かわいい」に歯止めがまったくかかっていない。それまで必ずしもそうあれなかったことをおもえば、一から十まで安心しきって(たとえ彼に残されているのがもう、ごく僅かな時間であったとしても)かわいくしている藍宇が、なんともいとおしいです。あとここもね。





かすかな憂いと媚とをふくんだ眸でみつめられる身に、いっそなってみたい。
んで話はブリーフに戻りますが(すみません
《北欧》での別れ話の場面で藍宇が、
「老板、喜欢来哪一种姿勢、你説好了」
といいざまズボンおろすところ。
あけすけな台詞とうらはらに、下着まで脱いでしまわないのが不思議というかどっか不自然だったのですが。
しかしこれだとなんか、





脱いでるようにもみえたり。
捍東の目線の行方も甚だしく気にかかったり(ますますすみません…
実際は単にパン線がシャツの裾に隠れてるだけなのやも知れませぬ。
でももしかしたら「はい、じゃあちょっと脱いでみようかー」なカットも別撮りしてたりしたのやも知れませぬ。
とかとか、画像一枚であれこれ悩み暮らせる私も、とんだ幸せものでございましょうね。


(引用は『中国シンボル・イメージ図典』(東京堂出版)に拠る。)
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| 02:38 | 藍迷。 | comments(10) | - |
充填。
昨年のアウガスト。
中野で開催された『南京!南京!』上映会の折、リアルるーちゃん導演に距離2メートルぐらいで(ガラス越しだが)お逢いしています。
そのときは正直「わあでっけえ。」ぐらいの感慨しかありませんでした。しかしメンズファッション誌のカヴァーモデル様として再会してみますと、なんかちょっと、わたしごのみのどSクールビューティーだったりもする陸川監督です(ちなみに呉彦祖さんとダブル表紙)。



お写真は芭莎男士的微博より。



ですがこの号、『王的盛宴』特集組んでくれてるっぽいのに肝心の劉邦@劉燁さんがすっかりハブられているのううううう……。
『金陵十三釵』でデビューした倪妮さんと劉燁さんの共演作『杀戒』の製作発布会がちょっとまえにあったのですが、そのときも迷のひとに「とっとと痩せてください」的なことをいわれてしまっていたの劉燁さんたらううううう……。

でも、ここ一番というときにはやれば(必要以上に)できる仔ってのはみんな知っていますから。
やればできるけど、やらないだけさあ(号泣


できる仔といえば某所で劉邦さんの造型写真を拝見したのですが。
これが思ってたほどおっさんじゃないですよ。



中の人の年齢相応の豆助ぶりが、ひげの彼方に垣間見えてはいませんか。
そんな幻覚が垣間見えてしまうのは、圧倒的にこの私だけですか。
ええまあそんな気もするよ。
そんな気もするがしかしなんだ、劉邦は項羽よりもはるかにおっさんであるといわれているがそれはどうもあんまりあてにならないんじゃないか、という前提に立って書かれた劉邦本を先日読みまして。
そもそも広武山で対峙したとき武芸自慢の項王が、

劉邦には剣戟を打ちあう膂力もなく、射芸もない。(中略)挙兵当時からみれば劉邦の老いはめだっていた。血の気のひいた頬のあたりは、枯木の皮を貼りつけたようで、かつてのこの男のとりえだった美々しさからは程遠いものであった。

(『項羽と劉邦』 司馬遼太郎/新潮文庫)


見るからによろよろしたこんなおっさんに向かってこの際一騎打ちで勝負つけようぜなんてむちゃぶりを、はたしてするものであろうか。
劉邦と項羽の年齢差は、古来いわれてきたほども、開いていないのではなかろうか。

ということでこの本は、劉邦を項羽の4歳上くらいに設定して書かれています。
すると劉邦さんにまつわる印象があっちもこっちもがらりと変わってしまってメカラウロコ。
沛の町でごろついてた時代の劉邦さんなんかほんとに紅顔の不良少年、文字どおりかわいいゴロツキさんです。
『王的盛宴』ではいかがなことになっているのでしょう。預告片でのじい1号をみればやはり従来どおりなのかもわかりません。でも一個の青春映画を志向しているのならば、そのあたりの設定もかなりアグレッシヴに変えられているのかも。造型写真一葉だけで妄想エナジー充填120%な単細胞で良かった。
| 21:28 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(2) | - |
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