蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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blanc et noir・quinzième──Le chocolat me tente.
ハッピーバレンタイーン!て遅いけど。すでに4日過ぎてました。すみません。14日はいろいろとぱつぱつでお祝いが言えませんでした。というかバレンタインデーほぼ他人事でした。チョコレートはきらいじゃない、というかすきなのですが、病気をして以来あまりたくさんたべられなくなりました。そんなですから2012年のチョコ商戦方面がいかがなことになっているかということなんか、もうぜんぜんまったくわかっておりません。況んや森永製菓さんにこんなステキファクトリーがあることをや。先日お友達に教えていただくやいなやマッハの速度でカレ・ド・ショコラ買いに走りました。
明敏な奥さんは、いえ明敏な奥さんじゃなくったって、そんな単細胞なわたしの胸の内なんかなにもかもお見通しですわよね。


作るにきまってますやーん。
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| 12:00 | blanc et noir | comments(8) | - |
踊らん哉。
月曜の朝っぱらから始末にこまるぐらいかわいい次男坊と三男坊。




お写真はご本人様の微博より。


氷上のダンスのお相手はドラマ『火線三兄弟』で絶賛共演中の黄渤さん。
黄渤さんてなんか自分のすきなだれかに似てるんだけどだれだっけか、と先週あたりからずーっと考えていたんですが。古田新太さんにちょっと似てるんだね。ちっちゃく氷解しました。
劉燁さんどうみても完全に女の子パート担当。しかしそれでええ!
| 09:32 | 三兄弟×厨子戏子痞子/厨戏痞。 | comments(4) | - |
後朝。──『藍宇』其の弐拾弐
藍色宇宙がこの世界に誕生した、今日がその11年目の記念日。


一年前の今日は10年目の記念日だった。年も明けないうちから胸ときめかせて指を折って、つれない恋人に漸う逢える約束のようにその日を待った。
地久天長。
天地の如くとこしえに変わらない。
そうあれないからこそそうあるべきだと思っていたしいまもそう思っている。希望ってそういうことだ。ささやかに熱をこめて地久天長を希った、そのひと月と一日ののちに世界があんなふうに壊れたいまも、そう思っている。


とれかけたボタンをつけなおす。
着古したパジャマをきちんとたたむ。
身繕いをして上着をはおる。
まだ睡りのなかにいるいとしいひと。
つくづくとながめる。
睡りを破らないように、足音を殺してあるく。
扉をあけて冬へと出ていく。
そして二度と帰らない。


世界があんなふうに壊れたあの日に、家を出たなり二度と帰らなかった何人ものひとたちのことを、この一年、『藍宇』をみるたびに考えた。考えてどうなるものでもないが考えないではいられない。うしろめたさを紛らわせるために考えているのかもしれなかった。なにか心中立てのようでもある。罰のようでもあった。家を出たなり二度と帰らなかった何人ものひとたち。ひとりひとりすべてが自分には藍宇なのだった。


とはいえ所詮は浮世に生きる身なので、壊れた世界にいても笑ったり泣いたり怒ったりうれしくなったりする。


あひ見ての後の心にくらぶればむかしは物をおもはざりけり。
逢って見てのちのこの恋しくせつない心にくらべると、以前のもの思いなどは、まったく無きにも等しい、なんでもないものでしたよ。


『藍宇』を知って2011年3月11日を経て、つまり「あひ見てののち」にいて、むかしは思わなかったもの思いをして、そういういまだって一瞬ののちにはもう無いが虚無じゃなくてそれはやっぱり希望につながる。どっかそう信じてる。眉尻にキスひとつ落として彼は囁く。返歌のように。



你知道嗎?
你的一切一切、我都喜歓。



おまえのなにもかもがすきだと。



『藍宇』を愛してる。
希望はまだある。




参考:百人一首(島津忠夫訳注・角川書店)
| 03:50 | 藍迷。 | comments(6) | - |
Two Hundred Selected Masterpieces from the Palace Museum, Beijing



北京故宮博物院200選@東京国立博物館平成館。
生憎の雨模様でしたが昨日行ってきました。
生憎の雨模様なせいか並ぶこともなく入館でき、そして会場内も芋の子を洗うかの如き非常事態にはなっていなくて、みやすかったです。それはなんでかといえば本展観の目玉、中国国外での公開がはじめてとなるこれが


神品 清明上河図

もうお国へ帰っちゃったからでしょう。
複製で鑑賞しました。
「神品」というとなにやらえらそげですが、お高くとまったところなどない、すごくおもしろい絵巻でした。
しかし絵にこめられている情報量が膨大なので、列をつくってだらだらのろのろ移動しながら他人の頭越しに鑑賞するというのがもどかしい。画集買って茶でも飲みつつおうちでのんびり眺めるほうがいっそ良いかも知れない。


入ってすぐの第一室は書画で埋められています。
書道を習っていたころは「規格どおりに書くこと」が眼目で、きらいじゃないけれど愉しいとも思わなくて、やがてやめてしまったのですが、この年齢になってみれば、
「ええわあ……」
としみじみ見入ってしまいます。彼の国は、やはり筆と墨と紙と漢字の国なのだなあ。北宋第八代皇帝、風流天子・徽宗の手になる祥龍石図巻、痩金体の尖り具合とか、ちょっとすきです。しかしびっくりしたのはこれか。


黄庭堅筆 草書諸上座帖巻

人が書いたんじゃないみたい。狂っているいい意味で。気の遠くなるような基礎鍛錬をやってはじめて「狂う」「遊ぶ」ができるのでございますよ、という。
同じくらいみとれたのはこれ。


鮮于枢筆 行草書蘇軾海棠詩巻

この画像ではちまちましてみえますが、実物はのびのびとして力強く、端正かつ品があってすがすがしい。黄庭堅の奔放さに幻惑され、ふらふら歩いてきてここで正気に返るみたいなかんじ。鮮于枢さんの人となりも事蹟も人生も知りませんし、手蹟をみれば書き手の人となりがわかるとか偉そうなことも申しませんが、なんだか書いたひとに呼ばれているような、立ち去りがたい気持ちになってしまいました。


さて、美術館や博物館の展観に行きますと、
「どれかひとつ、いただいて帰りたいなァ」
などというあさましい下心をいだきつつ観賞しがちな私です。
本展の場合はこの梔子と蓮(=水芙蓉)にちょっと煩悩コントロールがきかなくなりまして。

 張成作 梔子堆朱盆

 作者不詳 出水芙蓉図冊


「いただいて帰りたい=身の回りに置きたい」です。この2点は2点ともに座右に置くのにちょうどええサイズ、かつ美しくかつあいらしい。あいらしいといえば個人的なおめあてだった康熙帝南巡図巻 第十一巻・第十二巻。二巻同時に全巻ひろげて展示されるのは世界初だそうです。1巻が30メートルくらい。バカ長い。そのバカ長い絵巻にどえらい緻密さで描かれている無数のひとびとがいちいちあいらしく、そのあいらしさの堆積を俯瞰してみれば豪快。ちょっとくらくらします。

という意味では孔雀翎地真珠珊瑚雲龍文刺繍袍も。
緑の絹糸の上に孔雀の羽をコイル状に巻きつけ、それを紺繻子の地に敷きつめて、真珠や珊瑚で彩った龍袍。
「孔雀の羽」をつかった衣装といわれてこの私が『無極』の黒衣を思い出さずにおられようかいやおられません。

こちらによれば、

中国には古くから美しい鳥の羽を身に纏いたいという願望があったようです。中国の『南斉書』という書物には、南北朝時代、斉武帝の子息が職工に孔雀の羽で織った衣を作らせ、その姿はとても華麗で貴高かったと記されています。(中略)美しい孔雀の羽を身に纏うことは、皇帝たちの至高の望みでもあり、権力の象徴だったに違いありません。


無歓が鬼狼に纏わせる黒孔雀の羽でつくった黒衣というものは、無歓自身の至高の野心をその下にひそませていたのかもしれないし、『新少林寺』の最後で曹蛮が纏う煌びやかな龍袍(=権力の象徴)も、裏を返せばおぞましい黒衣なのじゃないだろうか。

と、そんな煩悩モードで孔雀翎地真珠珊瑚雲龍文刺繍袍をごらんになってしまったかたは、ほかにもいらっしゃいましょうか。いたらぜひおともだちになってください。


会場内には乾隆帝の書斎、三希亭も再現されていました。
「いただいて帰りたい」んじゃなく、住みたいと思いました。
四畳半ほどの質素なスペースに、お気に入りの文房具やら調度やら置物やらをちまちまと詰めこんだお部屋。見渡せばすきなものしか無く、のばせばすぐに手が届く。なんというコージーな宇宙でしょうか。いまのアパートがくそ狭くってよう、とかぼやいておるのじゃなく、住まい方と住まう側の気持ちとセンス次第でいくらだって至福の空間はつくりだせるということなのですね。まあ乾隆帝はふだんはバカ広い紫禁城にいらっしゃるのでオフタイムくらい狭いとこにこもりてえよってかんじであれをお造りになったのでしょうが、これまであんまりどうだって良かった乾隆帝というおかたにやにわに親しみを覚えてしまういま。『書劍恩仇録』読んでみるかな。



同行していただいたのは胡軍さん迷のみなさま(みんきぃさん、遵命さん、blueashさん、クララ♪さん)。
展観を見ながらなにかと煩悩コントロール不能に陥り、見たあとのランチタイムのおしゃべりで別の意味で煩悩コントロール不能に陥り。いやー充実した一日でしたっ。ありがとうございました。
そしてまた、いろいろといただいてしまいました。こちらは遵命さんから。

 ある意味一級文物です。

| 23:56 | 瑣屑。 | comments(6) | - |
横顔王子2012。
苛烈だったり、可憐だったりする。
やはりこのひとの横顔は掛け値無しにうつくしいとおもう。
ルドンゑがく若き仏陀のようであります。





from His Life 他生活 もちろん表紙も彼。


こっちでも椅子と絡んでいました。
足。なんかものすごい。
長いの長くないの。




胡軍さんの足も、そりゃあ半端無いけれど。

そうか。
このふたりで『藍宇』、だったんだな。

なんて、いまさらながら目が眩むわたしであります。
| 19:46 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(10) | - |
彼と椅子。
「ちゃんとしたお掃除」というものをしないまま、2011年が去り、2012年がやってきてしまいました。


ふだんから「ちゃんとしたお掃除」というものを規則正しくする習慣がありません。年があらたまろうがあらたまるまいがあまり気に病みません。そしてある瞬間に、唐突に気づくのです。
なんじゃこのごみ溜めはと。
なんだって俺はこんなごみ溜めで生活しとるんじゃと。
それまでだって毎日そのごみ溜めで暮らしとったくせに。『藍宇』観てめそめそしてたくせに。
どうしたのかしらわたしったら魔女の呪いで眠らされていたのかもしれないわとか、盗っ人猛々しい責任転嫁をしてみたりなんかして。だが責任を転嫁したところでごみ溜めがきれいになる道理は無いので、しょうがなくもそもそと始める。「お片付け」を。

右から左へ針が振れてしまう人間なのでやるとなったら徹底的にやる。
仕事がすこし落ち着いているのを幸い、まる二日かけて徹底的にやりました。お片付けばっかじゃなく模様替えまでやってしまいました。お片付けしてるうちに新しい椅子がほしくなったからです。カリモク60 Kチェア1シーター


スプリングのいたんだソファを買い替えたくて、買い替えるならひとり掛けのちょっといい椅子にしたいな、なんて思ってて。
しかし昨日、ショップ行ったら2シーターにいかんともしがたく誘惑されちゃって。
座ってみたら離れがたくなっちゃって。





そういえば藍宇のお部屋(あこがれです)にあったのもふたり掛けだったわ、なんて思って。
うちはべつに捍東が訪ねてくる予定も、ビール呑みすぎて酔っぱらって転た寝してくれる予定もさらさら無いのですが、この椅子がお部屋のまんなかにあるのを毎日眺めているだけでなんか気持ちがよくなるような気がして。


というわけでモケットグリーンの2シーターをお迎えするんだと一途に思い決め、もりもりとお片付けをしていたらば奥さん、劉燁さんが椅子と絡んでるこんなお写真があたかも恩寵のように。


高貴優雅。




from 舒适COMFORT2月号 表紙も彼です。


身長185センチメートルがしどけなく身をあずける椅子に、むしろ自分がなりたい。

| 23:59 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(2) | - |
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