非常性感的囚犯。
2011.03.31 Thursday
むかしむかしのお話です。
私の部屋には「手錠」というものが置いてありました。
おまわりさんをやっていたんじゃないのです。
そっち系の嗜好のあるかたと交遊関係があったのです。
「置いてあった」=「実用に供していた」ということなのです。
つまりそれを使用しての拘束という行為を前提として、置いてありましたと。
ごくふつうに生活をしているひとがごくふつうに、
「あ、手錠? うちに置いてありますよ」
というのは、あんまり無いことなのかも知れない。
よくわかりません。
M成分過多かつ奉仕体質の私ですが、だからっつってそっち系の嗜好がだいすきというわけでも無く。かといって死んでも御免蒙りますというわけでも無い。「手錠」という選択肢を提示されたときはさすがに「手錠ておまえ……」とかなったが、結局めんどくさくなっちゃったのだと思います。したいんだったらすればみたいな。そのころ私はあんまり私のことがすきじゃなかったし、なにしろ無類のめんどくさがり野郎なので。
だから私は鬼狼に共感しちゃう。
鬼狼たぶん途中からかなりめんどくさい感じになってたと思う。黒衣とか、なんで自分はこんなことになっちゃったのかとか、なんかいろいろ悩みすぎて。でも着ちゃったんだからしょうがねえしみたいなループ。原発というものもつまるところ黒衣のようなものでしょうか。一旦纏えば最後、脱ぐときは死ぬとき。中のひとが死んでも黒衣だけはいつまでもいつまでもいつまでもその命を維持しつづける。私たちがなにものかと交わしてしまった、永劫反故にできない約束。それについてはいつかなにかを書いてみたいなという気もしますが。
それ以前に手錠の話でした。
なんで手錠の話なんかしてるのかといえば、震災にまつわる諸々のストレスがたまっちゃってよーというのもございますが、それよりも有り体に原因は劉燁さんです。
某サイトさんで、
「これこそベストオブ中国ドラマ」
「特に劉燁。人間の中の善良さと凶暴さを矛盾させず演じるのはさすが」
と絶賛されていた電視劇、『拿什么拯救你我的愛人』(2003年)。
古参ヲタのみなさまならば疾うに通過なさっているかと思います。
自分はこれまでずっとスルーでした。まことに盆暗なことでした。
そして、よりにもよって節電奨励のこの非常時にうっかり封印解いてしまいました。
挙げ句が毎夜、蟻地獄です。
劉燁演じる龍小羽は、殺人容疑で逮捕拘留され、いつ死刑に処せられるやも知れぬ身。
藍宇も鬼狼もそうですが、ある桎梏から遂に逃れられず破滅するキャラクターというのを劉燁は何度か演じていて、それがこのひとの持ち味つうか武器みたいなところもあると思います。
そういう武器は、ひとつ間違うとただの手癖になってしまう怖さも持っている。
でも、みずからすすんで桎梏にその身を抛って見せる劉燁というのはやはりなんともいえずうつくしい。
そのうつくしさこそ、ヲタ的に避けては通れぬけもの道。
それもまた事実でございます。
桎梏といえば。
もうはや明日になってしまいましたが、四月ばかの日解禁の裸の大将放浪記もとい『硬漢2』。
『硬漢』に於いて老三は、物語がクライマックスを迎えるとき、手錠をかけられたまま果敢かつ可憐に、世界に立ち向かっていったのでした。
『拿什么拯救你我的愛人』の5年後とはいえ、中のひとの飛距離でかすぎ(笑)。
しかしやはり老三もまた、桎梏にその身を抛つ孤高の天使であることにはちがいないな、なんて思ったり。
私の部屋には「手錠」というものが置いてありました。
おまわりさんをやっていたんじゃないのです。
そっち系の嗜好のあるかたと交遊関係があったのです。
「置いてあった」=「実用に供していた」ということなのです。
つまりそれを使用しての拘束という行為を前提として、置いてありましたと。
ごくふつうに生活をしているひとがごくふつうに、
「あ、手錠? うちに置いてありますよ」
というのは、あんまり無いことなのかも知れない。
よくわかりません。
M成分過多かつ奉仕体質の私ですが、だからっつってそっち系の嗜好がだいすきというわけでも無く。かといって死んでも御免蒙りますというわけでも無い。「手錠」という選択肢を提示されたときはさすがに「手錠ておまえ……」とかなったが、結局めんどくさくなっちゃったのだと思います。したいんだったらすればみたいな。そのころ私はあんまり私のことがすきじゃなかったし、なにしろ無類のめんどくさがり野郎なので。
だから私は鬼狼に共感しちゃう。
鬼狼たぶん途中からかなりめんどくさい感じになってたと思う。黒衣とか、なんで自分はこんなことになっちゃったのかとか、なんかいろいろ悩みすぎて。でも着ちゃったんだからしょうがねえしみたいなループ。原発というものもつまるところ黒衣のようなものでしょうか。一旦纏えば最後、脱ぐときは死ぬとき。中のひとが死んでも黒衣だけはいつまでもいつまでもいつまでもその命を維持しつづける。私たちがなにものかと交わしてしまった、永劫反故にできない約束。それについてはいつかなにかを書いてみたいなという気もしますが。
それ以前に手錠の話でした。
なんで手錠の話なんかしてるのかといえば、震災にまつわる諸々のストレスがたまっちゃってよーというのもございますが、それよりも有り体に原因は劉燁さんです。
う る わ し い
某サイトさんで、
「これこそベストオブ中国ドラマ」
「特に劉燁。人間の中の善良さと凶暴さを矛盾させず演じるのはさすが」
と絶賛されていた電視劇、『拿什么拯救你我的愛人』(2003年)。
古参ヲタのみなさまならば疾うに通過なさっているかと思います。
自分はこれまでずっとスルーでした。まことに盆暗なことでした。
そして、よりにもよって節電奨励のこの非常時にうっかり封印解いてしまいました。
挙げ句が毎夜、蟻地獄です。
劉燁演じる龍小羽は、殺人容疑で逮捕拘留され、いつ死刑に処せられるやも知れぬ身。
藍宇も鬼狼もそうですが、ある桎梏から遂に逃れられず破滅するキャラクターというのを劉燁は何度か演じていて、それがこのひとの持ち味つうか武器みたいなところもあると思います。
そういう武器は、ひとつ間違うとただの手癖になってしまう怖さも持っている。
でも、みずからすすんで桎梏にその身を抛って見せる劉燁というのはやはりなんともいえずうつくしい。
そのうつくしさこそ、ヲタ的に避けては通れぬけもの道。
それもまた事実でございます。
桎梏といえば。
もうはや明日になってしまいましたが、四月ばかの日解禁の裸の大将放浪記もとい『硬漢2』。
『硬漢』に於いて老三は、物語がクライマックスを迎えるとき、手錠をかけられたまま果敢かつ可憐に、世界に立ち向かっていったのでした。
『拿什么拯救你我的愛人』の5年後とはいえ、中のひとの飛距離でかすぎ(笑)。
しかしやはり老三もまた、桎梏にその身を抛つ孤高の天使であることにはちがいないな、なんて思ったり。