蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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翻るエロス。──『イップ・マン』@TIFF2010・アジアの風 生誕70年記念〜ブルース・リーから未来へ




直近で自分がやりたいことは以下のふたつです。

其の壱・長袍(チャンパオ)作る。
其の弐・詠春拳習う。

もうおわかりかと思いますが。
だって昨日、『イップ・マン(葉問)』観ちゃったんですもん。



ばかでどうもすみません。
生まれついての与太郎で、感銘と影響はひと一倍受けやすいたちなもんですから。


「アジアの風」スタッフ様が、
「今年、もっともチケットが取りにくかったプログラムのひとつです。今日ここにいらしているお客様はほんとうにラッキーかと思います」
と挨拶されていました。
おっしゃるとおりでした。

10月29日、TOHOシネマズ六本木ヒルズで12時から『イップ・マン 序章(原題:葉問)』、15時から『イップ・マン 葉問(原題:葉問2)』、続けて鑑賞して、その幸運を噛み締めました。DVDお取り寄せしようかどうしようかずっと迷ってた作品でしたが、これは最初にスクリーンで観られてほんとに良かったです。映画の神様ありがとうございます。
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| 23:10 | 電影感想文。 | comments(8) | trackbacks(2) |
from 1906 to 2010. 〜『ボディガード&アサシンズ』@2010東京・中国映画週間
1906年香港から、2010年日本へ。
神のいない月から神のいない月へ。
帰還果たしました。


7月にDVD鑑賞して書いたこの映画の感想文で私は

「名も無いひとたち」

という表現をつかいましたが、それは大きな誤りでした。

「名も無いひと」なんてものはこの世界にひとりだっていない。
それゆえに路傍に斃れていった彼らひとりひとりの末期の姿に、彼らひとりひとりの「名前」が、くっきりとした文字で記されていくのだと思います。

大きな力に薙ぎ倒され、「名も無い」と、簡便にひとくくりにされてしまう数多のひとたち。
いま私が見上げているこの空と同じ空を、いつかどこかで、同じように見ていたひとたち。
そのひとたちの胸にそれぞれにあっただろう喜びとか悲しみとかくやしさとか希望に、思い馳せること。
彼らがそれぞれの血で購い、路傍に刻みつけた名前を知ること。
その名前を忘れないこと。

それこそが、彼らと同じ、ちっぽけな「ひとり」である私たちが担う、歴史というものなんじゃないでしょうか。
そういうことを感じて帰ってきました。
そういうことは、映画という場に立ち会ってみて漸く身に沁みることのようでした。
観に行って良かった。映画はいろんなことを私に教えてくれます。



そんでやっぱり、映画という場でみるべきなのはこの御方でした。



ご登場場面とか、台詞とか、表情とか、もうなにもかもわかっているんですけど、冒頭のスナイパー兄貴からあまりにも素直にどきどきしてしまうの。ファンってしやわせだなァ……。


あと、巷で話題騒然のホット&フレッシュな字幕の件ですが。
キャラクターの性別、身分、職業、劇中での立場なんかほとんど考慮せず、単に「中国語→日本語」の機械的な翻訳で済ましてる感でした。だから同じキャラクターなのに一人称や語尾が場面ごとにちがってしまってトンデモなことになってしまう。それを統一する校正者も監修者もいないっぽいし、ていうか「統一」という発想がそもそも無いっぽい。ま、目くじら立てるほどのことでも無くって、大陸的クオリティがある意味新鮮でおもしろかったですよ。閻孝国兄貴があの凶悪なツラで「僕は」とか言い放ってくれやがったときにはあんまりかわいらしくって椅子から落ちました。


mixiの胡軍さんコミュがご縁で、本日は同コミュ副管理人のMIPPOさんと開映前のお茶からご一緒させていただきました。
胡軍さんファンのかたとこういうふうにじかにお逢いしてお話するのってはじめてです。
昨年の来日イベントも、この8月のレックリイッキミナイトもわたくしロンリー参戦でしたから。
んで今日もひとりさびしく恵比寿行ってくるべさ、とかちょっとしょぼんとしておりましたが、おかげさまで愉しい時間を過ごすことができました。どうもありがとうございました。



※『十月圍城/ボディガード&アサシンズ』は、2011年ゴールデンウィークに新宿・シネマスクエアとうきゅうで公開が決定しています。
| 23:15 | 電影感想文。 | comments(6) | trackbacks(0) |
胡軍先生的電動紙芝居。
またしても、朝も早よからこんな危険ブツをいただいてしまひました……。
これからシネマ歌舞伎『大江戸りびんぐでっど』観に行くつうのに、これじゃうわのそらですよどうしてくれる。


『商界時尚』で兄貴がモデルさんをなさっているそうです(毎度忝のう御座います日本胡軍影友會様)。
めくってみてネ。→

1ページめくるごとに気絶してるので世話は無い。






足が、
長ぁーい。


椅子に、
なりたーい。



| 08:47 | Hu Jun(胡軍/フー・ジュン) | comments(4) | - |
IKKIMI無間道。
はじめて『藍宇』を観た、そのちょっとあとぐらいのこと。

「胡軍さんが出てらっしゃるから」
という理由だけで、『インファナル・アフェア 無間序曲』をレンタルしてみました。
それがどういう作品なのか、とか。
胡軍さんの演じるキャラクターがどういうひとなのか、とか。
そもそも『無間序曲』は続編でそのまえに『インファナル・アフェア 無間道』があるのだとか。
そういう情報はまったく仕入れぬままに、右も左もわかりません状態で鑑賞してみたのでした。

すると案の定、「なんかいまいち流れがわかりづれえなあ」とか、「マリーねえさんの鼻の穴が気になって話が頭に入んないー」とか(すんませんカリーナさん)、「え、あのかわいこちゃん(注:余文樂)が10年経つとこれなんすか!?」とか(すんませんトニーさん)、なにかと混乱は深くなり。
挙げ句、陸啓昌先生ご昇天場面に至ってあいた口が塞がらなくなったのでした。


映画を観るときは、途中で「はぁ!?」とか思う局面があったとしてもくじけずに最後まで鑑賞するのがポリシーなのですが、あのときはそういう理性がいっさい働かなかった。
やはり『藍宇』直後に観たつうのがまずかったといまになれば思う。
違う監督が撮った違う映画で時代も違けりゃキャラクターも別人、胡軍さんは胡軍さんで陳捍東とも陸啓昌とも無関係、つうことは頭じゃわかってはいた。
わかってはいたが、

「なんで陳捍東(←すでにおおまちがい)が死ななきゃなんないのっ!? しかもこんな雑な殺され方ってなにそれ!? ちくしょおおおオレの兄貴を返せえええええ!!!」

みたいなことに、なっちゃいまして。作品の視聴そのものをそこでぷつんと中断するというあるまじき暴挙に出てしまった。
ほんと笑っちゃいますが、まあざっとそのくらい当時は『藍宇』で頭がおかしくなっていた私でございましたと。


以来『インファナル・アフェア』というものを避けて通って一年半。
そろそろほとぼりもさめたし、そもそも第1作観ないで続編だけ引っこ抜いたりした自分の所業が悪かったのであろうと反省もしつつ、お仕事無間地獄がちょっとだけましになった日曜日、『無間道』シリーズ三部作イッキミ敢行してみました。
ええもうすげえおもしろかったよ。食わず嫌いですまないことでした。





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| 01:30 | 電影感想文。 | comments(4) | trackbacks(0) |
燁如花──桂花。
梅、沈丁花、梔子と、季節が巡るたびに芳香を愛でる花が其方此方に咲いてうれしい。もはや花も終わるがいまの時季ならば桂花。
10月の声を聞けば薫りだけで其処は彼と無しに開花の気配をつたえてきて。
そうかとおもえば昨日あたりはもう、アスファルトがいちめん、落花で朱色に染まっていたり。
この花の香る寂しさが好きだと歌った男、彼が生まれた10月8日も、仕事に忙殺される儘に過ぎていきました。


「桂花」は古来、天上界の仙木とされてきた。『淮南子』は、月が原産地と説く。もっともらしい話として、中国人は、満月が金色に輝くのは桂花が満開だからという。

 人徳を象徴するのは、「桂」が「貴」と同音の「グイ」であることによる。桂花が咲くときには貴人が訪ねてくると信じた。

(『中国シンボル・イメージ図典』 王敏・梅本重一編/東京堂出版)



我が国においてはこれは「金木犀」という名で知られる。
彼の国では花をそのままお茶に煎じたり、白葡萄酒に漬けたものを「桂花陳酒」と呼んで飲用に供する。個人的な好みをいえば口に入れるには些か芳香が勝ちすぎるので、やはり「其処は彼と無く」な風情のほうがすき。


『天上の恋人』という映画に、王家寛(劉燁)が蔡玉珍(董潔)に桂花を贈る場面が出てくる。
恰も貴人の訪いのように、兄を捜して唐突にあらわれた少女・玉珍。
彼女への、恋と呼ぶには素朴にささやかすぎる思いを言伝るのにはいかにも相応しい花で。殊更に麗々しい花束とかでは無くって、何処にでも咲き、はらはらと雨のように降る、小さな花をあつめて差し出す床しい感じも佳い。







桂花庭院月紛紛
按罷霓裳酒半醺
折得一枝携満袖
羅衣今夜不須熏

桂花の庭院 月粉粉
霓裳を按じ罷(や)みて酒半ば醺ず
一枝を折り得て携へれば袖に満ち
羅衣 今夜熏ずるを須(もち)ゐず

「題桂花美人」 高啓



ひと枝折っただけで薫りが袖にうつる。今夜は香を焚き染めなくてもよいくらい。
だから散る桂花の雨の下に立っていた王家寛は、きっととてもよい匂いがしたはず。





なんつってウットリしつつ中国語の辞書で「桂花(guihua)」について調べていったら、

桂 gui

広西チワン族自治区の別称。


なんて書いてあるのにぶつかってびっくりでした。
広西チワン族自治区の村が舞台のこの『天上の恋人』にこういうかたちで桂花が登場するのは、そうした象徴としての意味もこめられてのことだったのかしら。




というわけで主に中国方面のお勉強も兼ねて「劉燁(お花ちゃん)とお花ちゃん」シリーズなんか、ちょっとはじめてみます。
「燁(よう)として花のごとし」。
そんな名とそんな名を持つ彼を、お花のように、ただほわほわぁんと愛でてみたいという他愛も無い遊びです。
春先は死に顔ばっかあつめて載っけるという血生臭いことで、私はものすごーく愉しかったが劉燁さん的には験が悪くってまことにすみませんでした。なのでお詫びがてら。とかいいつつどうせきっとベクトルは邪なのにきまっていますから。毎度ほんとすみませんごめんなさい。
| 12:00 | Liu Ye(劉/リウ・イエ) | comments(4) | trackbacks(0) |
参戦します。
ハードなお仕事で青息吐息になりつつも、どきどきしながら待っていた昨日夕方。
プレリザーブの結果出ました。

お申し込みいただいた以下のチケットのご用意ができましたのでお知らせいたします。

公演名: 第23回 東京国際映画祭 アジアの風 上映作品:イップ・マン 序章(IP MAN)
公演日時:2010年10月29日(金) 昼12:00開演
会場名: TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン5(東京都)

公演名: 第23回 東京国際映画祭 アジアの風 上映作品:イップ・マン 葉問(IP MAN 2)
公演日時:2010年10月29日(金) 15:00開演
会場名: TOHOシネマズ六本木ヒルズ スクリーン5(東京都)

公演名: 2010東京中国映画週間 上映作品:ボディガード&アサシンズ
公演日時:2010年10月27日(水) 18:35開演
会場名: 東京都写真美術館ホール(東京都)



物心ついて以来、「チケット運の無い女」という人生を歩んでまいりました私ですが、今年は申し込めば必ず当選というおそろしい事態になっています。このたびも、上記3エントリすべて当選しました。実生活でなにかと報われないぶん、チケットの神さまはちゃんと見ていてくださるということでしょうか。でも、いつかどこかできっと絶対ばちがあたるような気がします。直近でいえば吉井武道館がたぶん外れるんだね。うわーん。


そして『十月圍城/ボディガード&アサシンズ』ですが、めでたく2011年の日本公開が決定したそうです。
『カンフー・サイボーグ』公開とあわせて2011年は兄貴まつりイヤー決定ということでございますね。ああうれしいおめでたい。なおかつ『葉問』『葉問2』もすでに日本の配給会社が購入済みだというお話も小耳に。ああうれしいおめでたい。おめでたいついでに図に乗っちゃって樊少皇(ルイス・ファン)さん主演の


 『RIKI-OH 力王』デジタルリマスター版


ちょっとどきどきしながらも、ぽっちりしてしまいました。

そしたらそれが呼び水になってしまい、胡軍さんの『落葉歸根』と『東宮西宮』(US版)、ぜんぜん似合ってないロン毛ビジュアルがいたいたしくも不憫で可憐な劉燁さんの『向天真的女生投降』(全22話)までも、ぽっちりしてしまいました。もういいかげんばかみたいにお取り寄せすんのはやめようときめていたのにやっぱりばかばか自分。図に乗りすぎという反省も無くはありませんが、ま、いいじゃないか。まつりってことで10月は。



トラックの運転席があまりにナチュラルにはまる兄貴@『落葉歸根』。
| 11:34 | 電影瑣聞。 | comments(2) | - |
取らぬ狸の皮算用じゃありませんでしたなう。
ふた月まえに、

「『カンフー・サイボーグ/机器侠』が日本公開されるかも知れない」

ってニュースをいただきました。
でもここんとこのお隣とのすったもんだで「たぶん白紙だろあーあーあー」とか、すっかり自暴自棄モードでぐれてしまっていたんですが。
自分がウンコ座りしてるあいだに、2011年お正月、無事公開の運びとなっていたそうでございますね。うわーん遅いよ自分……。
(日本胡軍影友會様、こんな盆暗な私に光明を、ほんとにいつもありがとうございます)


詳細→

しかも公開館はシアターNすか。アニ○イトの上ね(笑)。
自分お仕事絡みでここらへんはよくうろついておりますですよ。うわーうわーマイテリトリーに兄貴降臨だなんて無意味にアガってしまうじゃないですかっ。今度シアターNの前通るときはきっと頬染めてうつむいて走って逃げるわ……。

え、まさかもしかして初日舞台挨拶なんかでリアル兄貴も桜丘降臨!?
セルリアンタワーの屋上にヘリでまさかっ!?





ま、そのへんはいまだ皮算用の領域ですのでいっさい期待は致しませぬが。


ともあれこれで『カンフー・サイボーグ』、日本版DVDなども発売していただけるんですよね、たぶんきっと。わーい楽しみだー。
| 14:52 | Hu Jun(胡軍/フー・ジュン) | comments(2) | - |
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