蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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歓迎光臨〜分享幸福・潘朶拉盒子。
Sさんからのいただきものシリーズ其の参は、『藍宇』ブツワールドにおける最大にして最凶の問題作。

ご存じの向きも多かろうと思いますが『藍宇』には、「台湾豪華珍蔵版」という徒花のようなものがかつて存在しました。「藍宇的北歐」さんによれば加長版DVD(注:製作者サイドに断り無く削除されたシーンを入れ込んで編集・発売し、訴訟騒ぎも起こしたイリーガル版『藍宇』)、サントラ、Tシャツ、マグカップ、キーホルダー、写真集をセットにしたもの。
それが「プレミアムBOX」という名称で売られていた、そんな時代もありました。
こちらがその匣の現物でございます。



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「靴箱か、はたまたケーキ箱か」と形容される、恰も陳捍東そのひとの如き、がっしりとたくましい漆黒の匣です。
おそるおそる、蓋をあけてみますと。
綺麗な男の子が匣いっぱいにぴったり収まって、
「ほう。」
とか言ってくれる、なんちゅうことは無くってですね。



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Sさんセレクトによる、めくるめく『藍宇』グッズ──珍蔵版セットからTシャツ、マグカップ、キーホルダー、写真集。そして2001年発売の限定セットからクリアポーチとノートブックと立体カレンダー。さらにSさん撮影の、各地イベントにおける胡軍さん劉さんのひとこまを捉えたスバラシイ生写真の数々──の詰め合わせが、ぴったりと収まっておりました。

珍蔵版より、まずは「写真集」をご紹介しましょう。
表1表4を染める藍色がうつくしい。



藍宇148 (1) -1.jpg藍宇149 (1) -1.jpg藍宇150 (1) -1.jpg藍宇151 (1) -1.jpg藍宇152 (1)-1.jpg藍宇153 (1) -1.jpg藍宇154 (1) -1.jpg藍宇155 (1) -1.jpg


「藍宇的北歐」さんのお言葉を借りれば「写真集とは名ばかりの、ただのスチールを集めただけの16頁の冊子」。事実まったくそのとおりなんですが、日本版DVDのリーフレットですら初版だけにしかつけてもらえなかったわしら藍宇ロスジェネ世代にしてみれば十二分にありがたく勿体無いお品です。
つづいては、「藍宇的北歐」さん曰くところの「使えないキーホルダー」。



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「実用」を重んずることすなわち「ブツは使ってなんぼ」が信条の乙女座的には、しかしこれは十二分に使えるお品ですぞ。
YOSHII FUNK LOVE(=吉井和哉さんFC)がくれる継続特典キーホルダーにくらべたら、ずんとしっかりした作りですぞ。
つまり「使えない」というのはキーホルダー本体に刻まれた裸体の男性ふたりが絡み合う、ちょっと居た堪れ無い意匠についてのことなのでしょうね。わしのMacの『藍宇』ひみつフォルダにぶっこんである各種海報を俯瞰してみますと、この裸体の男性ふたりが絡み合う意匠を使っているのは台湾版海報2種類のみ。つまり当時の台湾において『藍宇』という映画はまとめればこういうもんだ、とざっくり解釈されていたということなのでしょうね。それゆえ台湾製作であるところの珍蔵版グッズにおいても執拗にこの意匠が繰り返されているという次第です。「藍宇的北歐」さん曰くところの「見たくもないマグカップ」もそのひとつ。



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マグカップそのものはシンプルで、そこそこいいかんじの重みもあって、「ブツは使ってなんぼ」が信条の乙女座が毎日おいしくコーヒーをいただくぶんには十二分過ぎるほどに使えます。口にはこぶたんびに否応無しに目に入ってしまう、燦然と輝く黄金色でプリントされた裸体の男性ふたりの絡み合いを見なかったことにできればの話ですけれどもね。
ふたりのかたわらにはそれぞれ胡軍さん劉さんのサインが添えられています。



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えーつまりそのなんだ、右手をあげているリーゼントのひとが陳捍東で、がばと抱きついているほうのひとが藍宇なんだな。
などとうっかり思い込んでしまう粗忽者だって後を絶ちませんよ、こんなことをされた日にゃあ。なんで藍宇タイトルロゴとおふたりのサインだけにしといてくれん。いまさら私が悔やんだってあとのまつりですが、悔やんでも悔やみきれません。
さらに「藍宇的北歐」さん曰くところの「開けたことすらないTシャツ」に至っては。



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そでが無い。


「ブツは使ってなんぼ」が信条の乙女座ですが「わーい嬉しいー太極拳の稽古のときに着られるー」と浮かれてビニール袋からがさごそ出した瞬間に絶望。いちおう試着してみたんですけどね。二度と着るものか。これを着こなせるのはびっちびっちに大胸筋の発達したひと、喩えて言うなら捍東の浮気相手のマッチョくんぐらいなものです。

「这些东西,那些人穿着都不好看,就你穿还有个样儿。」

にやけたおっさんの台詞がきこえてくるようですよ。

加長版DVDみたいなものを勝手に作って勝手に出して怒られてしまう会社のしでかすことですから、こうしたやらでものひと手間も、ある意味商魂とサービス精神が綯い交ぜになった結果ということなのかも知れませんけれどもね。それとも予算的にそでに回すぶんの布きれが採れなかったのか。いまとなっては真相はわかりません。でもせめて、そでは、そでだけは、節約せずにつけてほしかった……。

そで問題で躓いていちゃあだめだ! なみだをふいて、次は2000部限定・特価299元(当時)の『藍宇』グッズセットです。「藍宇的北歐」さんによればその全貌は、こんなかんじになっております


これはたぶん、腰巻的なもの。

藍宇145 (1) -1.jpg藍宇146 (1)-1.jpg


そして『藍宇』ノートブック(罫線無し)。

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とどめは2002年版立体卓上カレンダー。
完成図がわからないので如何ともし難いのですが、これ実際に組み立てるとどういう形状になるのだろう。

【JANUARY 2002】





【FEBRUARY 2002】





【MARCH 2002】





【APRIL 2002】





【MAY 2002】





【JUNE 2002】





【JULY 2002】





【AUGUST 2002】





【SEPTEMBER 2002】





【OCTOBER 2002】





【NOVEMBER 2002】





【DECEMBER 2002】





カレンダーが収まっていた箱。





スチルの裏面に各月のカレンダーが印刷されています。2月が「Februry」になっていたりするあたりは大目に見てください。スチルとカレンダーは映画の時系列に沿って組み合わされているというわけじゃ無いのですが、6月はやっぱこのショットしか無いし締めの12月もやっぱこれだろという気がします。その点、加長版DVDみたいなものを勝手に作って勝手に出して怒られてしまう会社にしては良い仕事です。自分の生まれ月セプテンバーが初夜の事後シーンになっているあたりも個人的に褒めてやろう。


これまで「伝説」としてしか知る術の無かった魅惑の藍宇グッズワールドをまのあたりにし、手に取ってみて、2001年から2002年にかけてたしかにあった熱い時代を、僅かながらも追想することができました。
貴重な機会を下さったSさん。
あらためて、ほんとうにありがとうございました。


人類に災いをもたらすために創られた女パンドラが、けっしてあけてはならぬといわれた箱をあけたとき、ありとあらゆる厄災がこの世に飛び出したけれども、ただひとつ「エルピス(Elpis)」だけは箱のなかにとどまったといいます。
予兆、期待、あるいは希望と訳されるエルピスは、災い多き世界にあってつねにわたしたちに寄り添いつづけるものといわれています。
エルピスの真の姿が善なのか悪なのかということについては諸説あるようですが、すくなくとも『藍宇』という匣の奥底にわたしがみつけるものはいつだって文字どおりの「希望」。
それそのものです。
災い多き世界にただひとり取り残され老いてゆく男にとって、夭折の青年が、屹度そういうものであったように。

| 10:47 | 藍迷。 | comments(4) | - |
Comment








遅れましたがリウイエさんお誕生日おめでとうございました。

38歳とは・・・ひこと共演の2作品が何方もイエ君の役の方が年上だったので、何だか年上のイメージでしたが、張震と3人の中でひこが一番のお兄ちゃんでした。(笑)

貴重な素晴らしい品々を見せて頂きました有難うございます!

中華ならではの商魂逞しい品々に可笑しいやら羨ましいやらでしたが、
今日AmazonUSAで発見した「intothebadlands」のサニーのTシャツやスマホカバー等もある意味似たようなものです(爆)。
ファンの心理は全世界共通って事ですわね(笑)。
posted by usako | 2016/03/26 9:48 PM |
うひゃあっ!
待ってましたっ!S様からのいただきものシリーズ第3弾!(笑)

…って。
コレでしたか…(汗)。
や、や、こんな、ある意味貴重なものが…ほんとに現存していたのですねえ…。す、すげえ…(@_@;)
…って!まず思わず身を乗り出した(笑)のが
珍蔵版の写真集!…の、桿東に抱きしめられた藍宇のお顔!!
これ、画像だけはどこぞで見かけて、「えええええ!!こんな表情してたんだ?!これ、なんの雑誌に掲載されてたんだろう???」って思ってたヤツで。
この藍宇のなんとも言えない、苦悶のような、まさに「あなたは麻薬だ…」の表現そのもののような表情がたまらず、映画でこのカット使われてないのがなんとも惜しいような、でも映画の流れからいくと正解だったのかしらとか、いろいろ悶々しちゃう(笑)ようなカットでございました。
…なんと、珍蔵版の写真集だったのですかあ…はあ…。
私はかなーり出遅れた『藍宇』迷の末席に座っておるもので、日本版DVDも初版ぢゃないのでリーフレットすら拝めておりません(涙)。ただのスチールを集めただけの冊子でも涙がでます(;_;)いやもう、全貌を拝ませてくださってありがとうございますう〜(;_;)/~

で。キーホルダー…。
…えーっとぉ…(笑)。駅までの通勤に使う愛車(自転車)の鍵にだったら使えるかしら(笑)。

そしてマグカップ…。
>なんで藍宇タイトルロゴとおふたりのサインだけにしといてくれん。いまさら私が悔やんだってあとのまつりですが、悔やんでも悔やみきれません。
…まったくもってその通りで(苦笑)。
しかし、このイラスト描いたひとはいまどこでどうしているのでせう…(どーでもいいですが・苦笑)。

さらにTシャツ…。
>そでが無い。
…思わずぶはあっ!と吹きました(笑)。
そでが無いのもアレですけど、なんか丈も短く見えるんですけど??
大胸筋発達したひと仕様??(笑)…ってことは…桿東の浮気相手の筋肉おにいさんのみならず、25歳の砌のにいさんだったらばっちり着こなせるってことぉ?!(爆)
…なんかもう…どういう客層考えていたのか…(笑)。

2000部限定のグッズ。
…立体卓上カレンダー…。
なんでしょう。かの国ではグッズにカレンダーは必須なアイテムなんでしょうか(笑)。たしか以前、レッドさんがブログでご紹介してくださったリウイエさんの毛さん映画DVDにもなんか…そんなようなものが付いておりませんでしたっけ??で、やはり形状がよくわかんないとか…ナゾだ…(笑)。

…ともかく、「伝説」の『藍宇』グッズワールドのご紹介、ありがとうございます(笑)。S様にも大感謝でございます。
…ラピュタはほんとうにあったんだ!(大違)
posted by カエル | 2016/03/27 12:50 AM |
>usakoさん

お返事が遅くなってすみません。
御言葉、どうもありがとうございます!

『天堂口』ではちょっと兄貴分、『王的盛宴』では思いっきりおっさんと、実年齢とは逆の役柄が続いていたのはどうしてなのでしょうね。張震も含めてなにかと業の深い関係性だったので、もし次回、この3人で競演することがありましたら、いっそライトなラブコメとかに振り切っていただいてもかえって新鮮で良いかなあ、と(笑)。

『Into The Badlands』のグッズの数々、見せていただきました。
usakoさんごのみの深紅がテーマカラーになっていて、特に女性用の半袖Tシャツがかっこいいです! 名前とちがって赤い服は滅多に身につけない私からみても素敵な色合いだと思います。
映画ドラマ問わず、こうしたグッズが作られない作品のほうが圧倒的に多いですし、販売されても入手できる期間はごく僅か。『藍宇』についてもリアルタイムではこうしたお品に遭遇することは叶いませんでしたが、十数年経って、不思議な巡り合わせでこういう次第になりました。正しく、びっくりぽんです(笑)。
posted by レッド | 2016/03/28 10:01 PM |
>カエルさん

この「台湾豪華珍蔵版」がどれくらいの部数販売されたのかわからないんですが、当時の日本でもお買い上げになった方はそれなりにいらっしゃったのだろうと思います。
いま、その方たちは、どこでどうしていらっしゃるんでしょうね。
まだ『藍宇』を、胡軍さん劉さんのことを、好きだったりするんでしょうかね。

「藍宇的北歐」さんでこれの存在を知った09年当時、「加長版DVD」というもののにまず納得がいっていなかったもんですから(そしてそんなイリーガルなバージョンを世間が「完全版」と呼んでいるらしいことに対しても、怒りを覚えていました。それはいまだにそうですが)、それにともなうBOXセットも、すべてどこか胡散臭くみえてしまっていたものでした。
ご縁あってこうして手にしてみますと、やっぱりどこか胡散臭いものでした(笑)。

捍東と藍宇にはほどとおい裸体の男性ふたりが絡み合うアメコミタッチの意匠を堂々とメインに持ってくるあたり、完全に購買者層読み違えてるんじゃないでしょうか。
大胸筋ぱっつぱつの人にしか似合わぬそでの無いTシャツにしろ、ユーザーとしてある種の嗜好を持つ男性同性愛者の方を想定したもの、というかんじがしなくもありません。
「こんなの捍東でも藍宇でもナイよ!」
という迷の悲鳴は、台湾には届かなかったのでしょうか(笑)。
いまでこそ笑い飛ばせて記事にもできるくらい私も人間がまるくなりましたが、もしもこの当時これを手にしていたら怒り心頭に発し、製作会社に抗議の手紙を送りつけていたにちがいありません!

ちなみにTシャツ。
上から撮ってるので短めに見えますが、そこそこ丈はあります。だからよけい、そでが無いのがくやみきれない……でも左胸んとこに裸体の男性ふたりが絡み合う図がしつこくプリントされているので、かりにそでがあったとしてもやっぱり太極拳の稽古には着ていけなかったかも……。

捍東に抱かれた藍宇の表情ですが。
たぶん、数カット撮ったうちのひとつではないでしょうかね。
自分の場合は、二度目の再会をはたした藍宇が捍東の腕の中で見せる、諦念とも自嘲とも虚無とも陶酔ともつかない茫洋と不思議なあの表情こそが、『藍宇』という映画においてもっとも感嘆させられたところでした。
藍宇を演じてる若い役者(初見の時はまだ名前を知りませんでした)がなんかとんでもなくすげえとメカラウロコだったところでもありますし、彼がかたちづくる藍宇という人物が秘める凄まじさをまのあたりにしたカットでもありました。
写真集のこちらの表情は感情がわかりやすくあらわになりすぎている気がするので、もしもこっちが本編で使われていたとしたら、いま、このブログ続けていたかどうかわかりません。
これを撮ってはみたけれど、しかし本編には採用しなかった關錦鵬と張淑平のセンス。それこそが私をこの蟻地獄に叩き落としたという気もするのです。
posted by レッド | 2016/03/28 11:08 PM |
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