蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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穿旗袍的女人。
惚れた役者がかつて旗袍美少女だったりした ことも手伝って、所謂「チャイナドレス」という衣服にはひとなみ以上に興味をもっています。ひとくちに「チャイナドレス」といっても素材もモチーフも形もさまざまあって、北京様式のそれを「京派旗袍」といい上海様式のそれを「海派旗袍」と呼び、それぞれの土地の文化として位置付けていたなどなど、『チャイナドレスの文化史』という本を読むと、ひとつの衣服が辿った歴史とひとつの衣服に担わされた意味なんかがコンパクトにまとめられていておもしろいです。
同書にも収められている著者・謝黎さんのコレクションも展示された「描かれたチャイナドレス──藤島武二から梅原龍三郎まで」を、本日ブリヂストン美術館でみてきました。


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企画展なのでヴォリュームとしてはさほどではないものの、印象的な絵がいくつかありました。藤田嗣治の「力士と病児」、恩地孝四郎の「白堊(蘇州所見)」、岡田謙三「満人の家族」など。
タイトルに掲げられてる藤島武二の数点、特に横顔をみせた旗袍の女はどれも素敵でした。展示会のアートワークに使われているのが「女の横顔」(上)ですが、それにも増してこのふたりが頗る別嬪で。




左向きの彼女:「芳慧」
右向きの彼女:「鉸剪眉」



展示された作品のなかでもっとも印象が強かったのが久米民十郎の「支那の踊り」(個人像)。





漆黒の額縁にはびっしりと雷文が彫りこまれ、恰も異界へとくりぬかれた窓のようでした。横浜のホテルで関東大震災に遭い30歳で夭折した画家が、死に先立つ三年前に、巫女をモデルに雇って描いたといわれる絵です。大正9(1920)年に公開されたのを最後に2007年に発見されるまで、八十数年も行方知れずだったのだそうです。まるい敷物の上でぐんにゃりとのたうつ黒衣の女が背けた顔にうかべているのは苦悶なのか陶酔なのか。みているとあらぬことばかり考えてしまい、そういうことを考えているうちにどんどんうすぐらいところへ迷っていきそうな。行方知れずだったのでは無くて、ほんとうは、意図的に隠匿されていたのじゃないか。そんなふうにも納得してしまえるくらい、「こわい絵」でした。



本展には、チャイナドレスで行くと一般料金を団体料金に割引してもらえる「チャイナドレス割引」というシステムがあります。
「本格的なチャイナドレスではなくても、中国服デザインがファッションの中に取り入れられていればOK」だそうなんで、横浜中華街のteftefさんで買ったチャイナカラーのプルオーバーで行きました。






チケットを買った際に、「広報に載せたいので写真を撮らせていただけませんか」といわれ。お洋服部分しか載せませんとのことだったので、同行した太極拳朋友のジィエさん(惠英紅似の美人さん。薔薇色の旗袍がよくお似合い)とツーショットでおさまってきました。美術館の方によれば、開催当初は少なかったものの、昨今はチャイナドレスで来場される方がだんだん増えているんだとか。今日も藍色の絣っぽい生地で仕立てた素敵な旗袍をきりっとお召しの方がいらっしゃいました。会期は7月21日(月・祝)まで。ぜひぜひ、チャイナドレスでお運びくださいませ。

| 22:37 | 瑣屑。 | comments(6) | - |
Comment








あー。
旗袍美少女、綺麗だったなあ〜としみぢみ(笑)。

『描かれたチャイナドレス』展ご紹介ありがとうございます!
駅でこのポスター見かけて、綺麗だなーと思ってました。
頗る別嬪さんのおふたりさんがこれまた綺麗!!色合いもステキ!

んが。
…横顔王子がせっかく旗袍着たんだったらなぜに横顔ショットを撮ってくれんかったのだー!(笑)とかちょっと思ったりもしましたが(笑)。

「支那の踊り」は…なんつうか心がどこかざわざわするような、巫女をモデルにしたというのがなんか納得できるような、なんだかすこし不安になるような?絵ですね。どのくらいの大きさの絵なんだろ?

おおー!「チャイナドレス割引」?
レッドさんのお召し物がすてきんぐー!(笑)
つかレッドさん、本格的チャイナドレスぜったいお似合いだと思うー!!
あ、いや長袍姿もきっとすてきんぐだと思います…ふふふ(笑)。

は!!
旗袍美少女とキングオブ長袍あんつぁまのツーショットをなぜに撮ってくれんかったのだああああ!!!!(涙)
posted by カエル | 2014/06/29 12:24 AM |
中国服の画、すてきですね。とーっても。画もですが、レッドさんのプルオーバーも涼やかで素敵です。

中国服というものにどうして惹かれるのかなと考えてもわかりませんが、布好きに理屈が無いように、布、豊かな手仕事、異国の匂いせいでしょうか。

拙宅の蓮が今さかりで毎日5つ6つ咲いています。お近くならお茶にお招きしたいです。
posted by あ き ら | 2014/06/29 10:40 AM |
>カエルさん

『ポリス・ストーリー レジェンド』でリウイエさんを知った方がもしもこの旗袍美少女をごらんになったら、どんなご感想をお持ちになるのでせうか。
スゴク知りたい。
ああああ見せびらかしたーい!!!

>旗袍美少女とキングオブ長袍あんつぁまのツーショット

まえに室生犀星の『蜜のあはれ』ぱくってネタにしてしまいましたけど。
やっぱりこの娘と藩贊化@黒絹長袍をならべてみたかった。
てゆうかパリのアトリエで一夜を過ごしたときに田守信が女装してくれたって良かったですよね無理だけどでも妄想は自由ですよね(笑)。
かえすがえすも『画魂』26話、ネ申回だったのねえええ……。
『画魂』そのものも、麗しい旗袍観賞にはうってつけのドラマでしたよね。ああまた観たくなっちゃった。

『描かれたチャイナドレス』展、ほんとうはもっと早く行くはずでしたが気管支炎悪化のために出掛けられず、やっとリベンジしました。
「支那の踊り」はけっこう大きかったです。他の絵が西洋風の額縁だったのにくらべ、これは額縁からして中国風味で、そこだけでひとつの世界が成立していました。こういう絵こそポストカードとかにしてほしかったんだけど、グッズのプロデュースがてんでだめだったんだよなあ……。

私はプロポーションがいまいちなので旗袍着こなせる自信ナッシングですが、八卦掌の套路を覚えたら表演用に長袍オーダーしようとこそこそ皮算用しております(笑)。
posted by レッド | 2014/06/30 1:46 AM |
>あきらさん

日本でにわかに中国趣味が流行したのが大正時代。
本展の作品もその時代を中心にチョイスしたものだそうです。

私自身、「中国」というもの(主に文化)にどうして惹かれてしまうのか、自分でもよくわかりません。
ティーンエイジャーの時分から、中国に対するぼんやりした憧れのようなものがあって、それがいまだに続いているかんじです。
私の場合は太極拳なり八卦掌なりで、自分の体を通して「中国」を体感することがすきなんですが。
そのくせ彼の地に足を踏み入れたことは一度も無いし、この先足を踏み入れたいとも、さほど熱望していないという。
でもだからこそ「憧憬」というもんじゃないかと思ったり。

蓮見、お近くならほんとにお邪魔したいです。
花のなかでいちばんすきなのが蓮です。
だから蓮を自分が纏うことについては、ちょっと思い切りが要りました(笑)。
昨日の『日曜美術館』が志村ふくみさんを特集していたんですが、ご覧になりましたでしょうか。蓮からとった糸をブータンの茜で染めるという、とんでもなく痺れることをなさっていました。蓮はやっぱりスペシャルです。
posted by レッド | 2014/06/30 1:48 AM |
レッドさんのチャイナカラーのプルオーバーの蓮がとっても綺麗な色合い
さぞやレッドさんにお似合いだった事でしょう
写真を撮りたくなるのも判ります

蓮で思いだす映画が有ります ベトナム映画の「l季節の中」

冒頭の美しい蓮沼で花摘みの仕事をする少女の場面に思わず目を奪われました
館の主人のダオはハンセン氏病で人知れず生きていますが 少女の歌声に惹かれ彼女を呼び出会った2人。。。

彼女はダオの詩の口述筆記をする事になり 
亡くなったダオの願いを聞いて水上市場に行き 小舟いっぱいの白い蓮の花を流すのです
白い蓮の流れを見た売り子の女性たちは小舟の上に静かに立ち上がり黙礼をするのです
とても印象的な美しい場面でした

しかし本当に残念なグッズでしたね(笑)
posted by usako | 2014/06/30 11:52 PM |
>usakoさん

ご一緒できなかったのが心残りでした。
展示は素敵だったのですが、肝心かなめのグッズが、うーん……でしたねえ。
中華っぽいかわいい小物とか、中国茶と中華菓子のセットなんか置いても売れたんじゃないかと思うんですが。
けっきょくミュージアムショップでは、本展と全然関係ないお買い物してしまいました(笑)。

ご紹介いただいた映画は未見ですが、「蓮の花摘み」が仕事というのだけでぐっときます。
水にうかび、蓮の花を摘んで暮らす。
ある意味理想です。
引っ越すまえの部屋の近くに蓮池があって、夏になるとさながら極楽浄土で、仕事終わると散歩にいって、極楽浄土眺めながらビールのんだりしていました。
蓮という花は、花では無い何かのようにも見え、でもやっぱりひとつの花でもあり、どれだけ眺めていても眺め飽きません。

蓮のプルオーバーお褒めいただきありがとうございます!
これ着て蓮見に行きたいな、などなど絶賛画策中です(笑)。
posted by レッド | 2014/07/01 1:49 PM |
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