蛇果─hebiichigo─

是我有病。

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炎熱的夏天。
♪しゃんらんららん、ら〜ららら〜ん。
グッドイブニング皆さま。
そもそも真夏のアウガストなのでしょうがないと思って諦めるしか無いんだけど、それにしたって毎日どうしてこんなにくそあづいのでしょうね。
夏フェスとか、行きゃあそれなりに音楽聴いて酒のんで浮かれてしまうんですけれど、祝祭感ナッシングな日常に於いてはすでに夏が凶器と化しております昨今。
いかがお過ごしでしょうか。

8月2日土曜日は、最高気温35度超を記録した東京都内にいました。
『王的盛宴』からかじりはじめた秦末楚漢方面でいろいろ勉強さしていただいてるブロガーさんの愛良さんが、今週末に東京にいらしてオフ会をなさるというお話を伺って、こちとら秦末楚漢方面はど素人ではありますが、せっかくの機会なのでご挨拶がてら、カエルさんともどもランチ会に参加させていただいたのでございます。

『王的盛宴』については、やれあの史実が抜けているこの史実が描かれていないのはだめじゃないかだの、お話がわかりにくいだの暗いだの、あそこが納得いかないだのここがおかしいだの、読めば憤懣遣る方なくなるばかりのご感想の数々を目にしてきました。にっこり笑って相対しちゃあいるけれど笑顔の下でははらわた煮えくりかえっています的な局面も多かったです。挙げ句、この映画の美しさおもしろさを理解して愛してくださる方は、たぶんきっと、ごく僅かしかいないのだろうなあという諦観を日々強くしていました。
愛良さんは、自分が知るなかでは数少ない、『王的盛宴』をきちんと評価し愛してくださるブロガーさんでした。
だからこの一篇の(奇妙な)映画につながる細いご縁だけを信じて、一度お逢いしてみたいと思っていた方でした。


お逢いできてよかったです。
尾張盛宴のときに作った王的フォトブックももらっていただけて、嬉しかったです。


私は生来の性分でもあるしだからこういうブログをやっているんだし、孤独とか孤高とか、べつにどうだっていいやと思っているところがあります。
ていうか団体さんで元気よくつるむのが(数を恃むがゆえに赤信号でも平気で渡っちゃうという恥知らずなありようが)、とにかくだいきらいなんです。
自分のすきなものを誰からも「すき」と言ってもらえない、それゆえに自分は孤独だと大仰に嘆いてみせて、その実こっそりひとりで甘美な思いを強くしている、とかいうのも、自惚れたお馬鹿さんの仕業だなと思っています。
私がこのブログをやっているのは自惚れたお馬鹿さんになって充足したいからじゃ無くて、私がすきなものは断固としてすきなのだと執念深く言い続けるためです。だって私がそれをすきなんだから。すきだと言い続けることでだれかを傷つけたとしたってかまわない。報いは私が受けるから。言い続けていればそれはなにかしら「かたち」になるし、そしてそのかたちがだれかに出逢う力にだってなるから。だれかと出逢って、いつかだれかと別れてゆくとしたって。


ある意味、秦末楚漢に生きた彼らだって。
何百倍も濃くて熱くて痛い出逢いと別れをくりかえし、鮮血淋漓たるおもてに白い咲みを湛え、数多の屍を踏んで、足裏に屍を感じて、そこに立っていたんじゃないかなあ、とか思います。


ランチ会のときにご覧に入れられなかったので。
『王的盛宴』において、ひとりの若い役者が年老いた皇帝に変貌してゆく、その過程をごらんくださいませ。


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お写真ご提供はこちらさまより。
| 22:22 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(10) | - |
楚漢これくしょん。
先週からBSフジで『項羽と劉邦 KING'S WAR』が始まってます。
公式サイトもできてます。登場人物とキャストの解説をかなりきっちりしてくださっていて、参考になります。WOWOWですでに放映されたドラマですが、WOWOWが視聴できる環境にないためBSでの放映を心待ちにしていました。5話まで観てみましたが、秦末楚漢という時代背景の解説や人物紹介をしつつ、

項羽=血気盛んな力持ち
劉邦=ごろつき助平おやじ


という、どうしたってはずせない2点はひじょうにわかりやすく押さえてくれています。
のっけから始皇帝が地方巡行してる場面が出てきて、わーもうすぐあの美麗なお車の上に大鉄槌が降ってくるーきっとくるーとどきどきしていましたが降ってきませんでした。ちぇーがっかり。そこから始まって回想に行って、リアルタイムに取って返して劉邦・項羽・張良が邂逅するってんならわしごのみのドラマチックだった。しかしそもそも大鉄槌の首謀者張良先生の出番からして4話からなのでした。『史記』の「世家・留候世家第二十五」であれっぽっちしか書かれていない博浪沙のくだりが5話でとんでもない長尺スペクタクルになっていたのにはなにしろ魂消ました。司馬遼太郎の『項羽と劉邦』も『史記』に倣ってそっけないほどあっさりした描写のうちに張良という稀有なひとの魅力を十二分ににじませて、それがたいそう素敵だったので、ドラマの描写は盛りすぎの感が否めません。あるいは陸川監督は、わかりやすく映像化しやすい(そしてウケやすい)そうしたてんこ盛りスペクタクルに反旗を翻すためにも『王的盛宴』を撮ったのだろうか。どうもそんな気がしてなりません。同様に臭いそうにリアルな王的劉邦チームを経た身には、出てくるひとらが全員いかにも小奇麗でこざっぱりしていて、ドラマだからあんまり穢らしいビジュアルをお茶の間に曝すわけにもまいりませんというのはわかるんだけど、些かものたらないのも事実。しかし劉邦を演ずる陳道明さんはさすがの貫禄と末枯れたお色気。劉邦ってひとはきっとあんなだったんだろうなあ、とすんなり納得させて余りあるうまさです。それゆえに、劉燁さんが演じた劉邦の異端っぷりがますます愛おしくもなり。あと、田んぼの水争いで対立する劉邦の宿敵・雍歯を演じているのが『レッドクリフ』で劉邦の子孫・劉備だった尤勇さんてあたりに作り手のほのかな黒い微笑をかんじたり。登場したばかりの張良役の霍青さんは、自分脳内張良のイメージ(腺病質な女顔の美形)からは些か遠いけれどもひじょうにチャーミング。なにがどうとうまく言えないのですが、天然さんのようでいながら途轍も無い芯の強さと果断さを匂わせ、なおかつなに考えてんだかよくわからない謎な御方。カリスマという点では劉邦に比肩するかもしれません。今後の展開が楽しみです。日本語吹き替えなのが残念といえば残念でしょうか。中国語で視聴したかった。とくに道明劉邦はオリジナルの美声で味わいたかった。吹き替えといえば、項羽の吹き替えをやってる声優さんは『蘭陵王』で高長恭(馮紹峰)の声をなさっていた方だ。調べたら『PROMISE 無極』の北の公爵・無歓も同じ方がなさっていました。謝霆鋒→馮紹峰→何潤東。男前総嘗めです。すごいよ内田夕夜さん。
で、『項羽と劉邦 KING'S WAR』BSで放映おめでとう記念にこれまで自分が観た秦末楚漢劇の主要人物をならべて愛でてみました。左上から時計回りに『大漢風』→『鴻門宴』→『王的盛宴』→『楚漢伝奇』。人生いろいろでございます(笑)。『大漢風』の項羽×『王的盛宴』の劉邦でランデヴーとか、噛ませ合いはどうぞご随意に。



【項羽】


『大漢風』:胡軍
『鴻門宴』:馮紹峰
『王的盛宴』:呉彦祖
『楚漢伝奇』:何潤東



【劉邦】
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『大漢風』:肖榮生
『鴻門宴』:黎明
『王的盛宴』:劉燁
『楚漢伝奇』:陳道明



【虞姫】
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『大漢風』:楊恭如
『鴻門宴』:劉亦菲
『王的盛宴』:何杜娟
『楚漢伝奇』:李依暁



【呂雉】
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『大漢風』:呉倩蓮
『楚漢伝奇』:秦嵐
『王的盛宴』:秦嵐



【韓信】
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『大漢風』:呉樾
『鴻門宴』:安志杰
『王的盛宴』:張震
『楚漢伝奇』:段奕宏



【張良】
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『大漢風』:沈保平
『鴻門宴』:張涵予
『王的盛宴』:奇道
『楚漢伝奇』:霍青



【范増】
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『大漢風』:辛明
『鴻門宴』:黄秋生
『王的盛宴』:陶澤如
『楚漢伝奇』:孫海英


| 20:58 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(10) | - |
水剋火。
BSプレミアム『古代中国 よみがえる伝説』「項羽と劉邦 〜王者の条件〜」を観ました。
「古代中国の歴史の現場を“旅人”が訪ね、英雄たちの姿に迫」るというプログラムです。詳細はこちらをご参照ください。


「旅人」は吉川晃司さん。
吉川晃司さんといえば、80年代が青春だった自分の場合はやはりこれ。






“モニカ”以外の吉川晃司さんといえばです。
もとイエロー・モンキーの菊地“エマ”英昭をレコーディングやツアーのサポートギタリストに起用しまくり、「エマちゃん(はぁと)」とお呼びになるほどエマちゃんだいすきエマちゃんぞっこんらぶーな男である。
ざっとそんなくらいの認識しか無かったが吉川晃司さんはじつは中国史マニアとしても筋金入りで、『別冊文藝春秋』2005年1月号で宮城谷昌光先生と対談したこともあるんだそうです。すいませんお見逸れしました。

項羽の生まれ故郷、江蘇省宿遷にて、項羽像(男前)の前に佇む吉川さん。



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“モニカ”とエマちゃん以外の吉川晃司さんといえばです。
2009年のNHK大河ドラマ『天地人』で織田信長を、昨年の『八重の桜』では西郷隆盛を演じておられました。
どちらもそれは素晴らしかったのです。静謐な殺気を漲らせ、分の厚い刀をすらりと抜きざま真っ向から脳天に振り下ろすような、そんな芝居をなさっていました。信長と西郷という、非業の死を遂げた一個の英雄をそのように演じる吉川さんをみていてふと、このひとに項羽を演らせたら似合うだろうなあ、なんて思いました。
そんなこともあったせいか、まったく根拠は無いけれど吉川さんは項羽がきっとすきだろうすきにちがいない、と思いながら番組を観ていたら、やっぱりだいすきでらっしゃるみたいでした。吉川さんが項羽について語った言葉を抜粋してみます。


項羽は、指揮官としても、ひとりの戦士としても、きわめて高い能力をもっていたと思います。
その強さに牽引されて、兵士たちも力を発揮したんだと思います。
項羽の魅力とは、ひとりで運命を切り拓いてゆくかのような、つよさだと思います。

歴史に「もし」はナンセンスなんだけども、項羽がもうちょっと人生経験を重ねていたら、戦に一度でも負けることができていたら、違った結果が生まれたのかなあと、俺このひと好きなんで、どうしてもね、思っちゃうんです。


覇王項羽は火の如し。
人間は火は怖いものだと知っているから近づかないでしょ。ある一定の距離から、それを縮めることをしない。大火傷することを知ってるからですね。
まさに烈火の如く。
だから孤独になりやすかったんでしょうね、項羽さんというのはね。
項羽というひとは、本人の器量、器いっぱいに、そこをすべて、闘いで埋め尽くしてしまって、その器量から溢れたときに、その運命が果てたのかな。


自身のことを顧みつつ、項羽を語っているのかも知れないな──なんておもいました。
項羽への甘苦い哀惜と共感が、彼の言葉のはしばしから滲んでくるように感じられたのです。
以前、中国のメディアがやっていた『王的盛宴』メインキャラクターの皆さんをそれぞれ黄道十二宮にあてはめてみるという遊びにおいて、項羽は獅子座ということにされていました。吉川晃司さんも8月18日生まれ、獅子座です。項羽の正確な生年月日は伝えられていないから所詮は「遊び」だし、暗合というほどのことも無いですが、獅子座のエレメントが「火」であることをおもえば「烈火の如く」とする吉川さんの項羽評は的を射ています。
そして、その「火」を滅ぼすのが「水」。


高祖劉邦は水の如し。
どんな形の器にも、己の形をそこに合わせて、フィットさせることができる。
そして、水は脆弱にみえるのに、ものすごいエネルギーをじつはそこに秘めている。
決壊すれば、地上でその破壊力に勝てるものはない。
だけど、なにか狡い匂いも、劉邦さんの場合はするわけです。
水はとどまれば汚れていく。
澱んでいく。
そして腐っていく。
最後には枯れはてる。


なんかどうも吉川さんは、劉邦のことがそんなにおすきじゃないようだわ(笑)。

秦への怨嗟で凝り固まった項羽には、「滅秦」という目的しか無かった。
だから、その目的を果たしたあとにどうするか、というヴィジョンをもてなかった。
劉邦はそうではなかった。水が伏流するように、彼は「自分の才能や器量を隠すことができる人間」であり、項羽の数倍老獪であり、負けつづけることで古い革のようにしたたかになった。そしてなにより、国というものがちっぽけな人間ひとりひとりから成っているというたいせつなことを、とてもよくわかっていた。項羽は二十余万人の秦兵を無造作に生き埋めにし、劉邦は敵であろうが「生かす/活かす」ということをかんがえた。
だから最後の最後で項羽は負けて、劉邦は勝った。
劉邦の老獪に敗れた項羽の稚気。いたいけで孤独なエネルギーがみずからを燃やしつづけ、すべてのものを傷つけ薙ぎ倒し暴走した挙げ句に燃え尽きる、そのさびしさ。
吉川さんはそのさびしさをこそ、傷ましい思いを以てみつめているような気がしました。


勝った負けたはともかくやっぱり孤高の英雄・項羽はかっこいい。ひきかえ劉邦。番組では劉邦の事績をそれなりに評価し称えてはいるんですけれど、たとえば司馬遼太郎が『項羽と劉邦』で描いたみたいな、あの滴るようなかわいらしさ、だめ人間であるがゆえの麻薬的チャームなどなどはほぼ伝わってこなくて。ていうか番組制作者にとってはそういうとこどうでもよかったみたいで。
ちょっと残念でした。
しかし劉邦の故郷・江蘇省金劉村がむやみとわんこだらけだった件はひじょうに笑えました。
村のみなさんが集まる会合がなしくずしに酒盛りになっちゃって、茶碗酒呷りながらぐんぐんメートルをあげてゆくおやじたちと、その足もとをうろうろするわんこたち。
あっぱれ劉邦さんのホームタウンというかんじです。
これ微博で拾った仔なんですが、自分的には劉邦さんをわんこ化するとこんなかんじです、つうことで番組とはぜんぜん関係ございませんけど最後に載せさせて。



| 11:20 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(12) | - |
英雄的電影完成電影的使命・大尾張大盛宴始末。
陸川監督、呉彦祖・劉燁・張震主演の『王的盛宴』が『項羽と劉邦 鴻門の会』という邦題でDVD化されることがきまったのは2013年11月初旬
指を折ってみれば3ヵ月ほどしか経っていませんが、なんだか疾風怒濤にいろんなことがあった気がします。DVD予約したり。新しい部屋探したり。ドリパスでぽちぽちしたり。2014年になったり。劇場公開決まって泣いたり。新しい部屋の契約ですったもんだしたり。荷造りしたり。シネマート六本木行ったり。引っ越したり。シネマート六本木行ったり。荷ほどきしたり。シネマート六本木行ったり。酒呑んだり。雪降ったり。DVD届いたり。雪降ったり。
気持ち的には「王的盛宴」というロックバンドのツアーを追っかけて東名阪移動してるみたいでした。そのツアーファイナル・尾張盛宴が先週末に名古屋で敢行されました。詳細とかおいしそうなお写真などは主催者様のブログをご参照ください。丸投げでごめんなさい。


当日15日は皆さまご存じのようにとにかく雪がものすごくって。横浜なのに鬼狼が空飛んでんじゃねえかってぐらい完全雪国化していて。追突脱線するわ線路に木が倒れるわであっちこっちで電車止まりまくってて。だからっつってドタキャンする気なぞ毛頭無く(すくなくとも東海道新幹線は走っていた)、2011年に東北にボランティアに行ったときに買ったヤッケのずぼん穿いて(買っといてほんとに良かったです)、ふくらはぎあたりまで雪に埋もれながら暴風雨のなかどうにかこうにか地下鉄の駅にたどりつき、新横浜から1枚だけ指定券が残っていた30分遅れののぞみに滑り込んで静岡らへんまで来たら雪なんか影も無かった。ましろき富士のお山が藍天にくっきりときれいで、みとれました。
着いた名古屋も風は冷たかったけどすかっと晴れていて、ビリヤード台まで備えた(捍東のまぼろしが見えたのは私だけじゃないよネ!)ゴージャスなシアタールームでコンパルさんのエビフライサンド(ずっとたべてみたかったの)なんていただいていたらつい4時間ばかりまえの暴風雨雪との戦いが現実のものともおもえなくなってきて。
参加された方から『藍宇』の劇場上映のみぎりのお話を伺ったり、日本でファンミなんか開催されちゃってた時代の、いまだ捍東の面影を宿すちょっと若かりし胡軍さんのお写真(ツーショとか、サイン入りとか)を見せていただいたりして、ますますあったまりました。ありがとうございました。おふたりとも悪天候を乗り越えて関東からいらしてくださっていました。自分もほんとうに来て良かったなあとしみぢみしました。
昼の部は『王的盛宴』と『美少年の恋』、おいしいディナーのあとの夜の部は『天堂口』が上映されました。しかし自分、上記のような疾風怒濤ツアーで疲れが溜まっていたらしく、『天堂口』上映してる途中で体調がちょっとバッドなことになり。クソなまいきでクソかわいい大剛(劉燁さん)をスクリーンで拝める貴重なチャンスを半分がたふいにしてしまったことが痛恨のきわみ、悔やんでも悔やみきれません。『天堂口』のころはなんだかおひげが似合わない姫だなあ宝塚の男役のひとみたいだ、などと思っていたが『王的盛宴』ではもっさりー髭姫様もすっかり板についた劉燁さん。あらためてこの2作連続上映オフなんかも、敢行してみたくなりました。


『王的盛宴』こと『項羽と劉邦 鴻門の会』、劇場公開されはしたものの、いわゆるパンフレット的なものがまったく無かったです(チラシはあったが)。どうせ作ってもらえないだろうな、とは思ってました。作ってもらえないんだったらじゃあパンフレット的なものを自分で作るべかと、『藍宇』と同じくnohanaさんにお願いして、尾張盛宴のおみやげに、王的フォトブックをこさえてみました。



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たいしたものでは無いんですけど、まだ10冊ぐらい手許にありますんで(バレンタイン向けキャンペーンでおやすくなってたの)、ご希望の方がいらしたらメール下さればお送りします。個人のおたのしみのためにこそこそ作ったものですので、もちろん無料でございます。


尾張盛宴二日目の16日は、熱田神宮へ『王的盛宴』日本公開御礼参り→ロジウラのマタハリさんでおいしいランチ→徳川美術館のお茶室で聞香の体験講座を受講という、これまた充実の一日でした。とくにはぢめての聞香は愉しかった。香をかぐことを「聞く」といいます。最初に「花」「月」と名づけられた香を試し聞きし、そのあとランダムに選び出したふたつの香を焚き、それを聞いて、それぞれが「花」か「月」かを当てるという典雅な遊び。「月・月」と聞いたのですがどっちも正解でした。住宅ならびに経済的事情により長唄三味線の稽古を中断して久しく、ちゃんとしたお座敷で毛氈の上に正座というのはなんだかお稽古の時間を思い出してなつかしく、背筋がのびてたいへん気持ちが良かったです。中華もすきだけど、やっぱり「和」がだいすきなんだよなあと、そのあと徳川美術館の収蔵品の大名道具を観賞しながらも、実感してまいりました。


帰途に就く際、名古屋駅で、前回来たときにはぼさっとしてるうちに目の前で売り切れて涙を呑んだぴよりん執念でゲット。


ぴよぴよ(王侯将相 寧有種乎)!

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ぴよぴよ(王侯将相 寧有種乎)!!

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ぴよぴよ(王侯将相 寧有種乎)!!!

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絶賛さえずりまくる三王。


三羽いるのはmeiryさんとカエルさんもご一緒だったからです。
なかみがプリンなもんですから新幹線の揺れにあわせてプルプルするさまがあたかも鴻門の会の劉邦の如くで、ちょっと体調悪くなるくらいおもしろかったです。これをベースに項羽軍団バージョンぴよりんと劉邦軍団バージョンぴよりんを、それぞれ作ってみたい気持ちに駆られました。じじい劉邦ぴよりんはモンブランみたくマロンペーストの白髪にするとかね。秦王子嬰ちゃんぴよりんなんか、さぞや可憐でかわいらしかろうなあ。上半身と下半身をざっくり切断して(なかみにラズベリーソースかなんか仕込んで)おいしくいただきたいなあ。


そんなこんなでなにかと濃すぎる2デイズファイナルでした。きめこまかいおもてなしをしてくださった名古屋の皆さま、二日間お付き合いくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました。不運なことに日本公開の機会を逸しかけた1本の映画をめぐって、これだけの時間と力をかけて、これだけの人が動くというのもなかなか稀有なことかと思います。そういう意味では『王的盛宴』というのはひじょうに幸福な映画かも知れません。日本版DVDもフラゲ日に届いてから絶賛ヘビロテちう。詰まっているものが濃厚なのであっちこっち掘り甲斐があって、観れば観るほど楽しいです。一昨年の秋、神奈川大学生涯学習・エクステンション講座「中国の新しい姿をひもとく」というので水野衛子さんにお話をうかがったとき、『王的盛宴』はじつはその年の東京国際映画祭で上映される予定で、それにあわせて字幕翻訳を進められていたと聞きました。結局は某ちっこい島問題がこじれたせいでだめになっちゃったみたいです。なのでこたびの日本版の字幕も水野さんのお仕事かと思っていたらそうじゃなく、神部明世さんという方で。調べてみたら、昨年大阪アジアン映画祭でグランプリを獲った余男さん主演の『親愛』の字幕翻訳も担当されてます。のみこみづらい映画ではありますが、すごくわかりやすい訳をつけてくださって、いいお仕事だったと思います。DVDは先週からレンタルショップの店頭にも出ていますので、御用とお急ぎで無い方はぜひ、お手に取ってみてください。お財布に余力があれば買ってください(笑)。そんでもって、
「この、髭もっさりーだけどまつげの長い劉邦役の仔はちょっとええな」
と思われたらぜひ!『藍宇』とか『藍宇』とか『藍宇』なんかも、ご覧いただけると嬉しいです。

| 12:33 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(12) | - |
春節的快楽。
個人的には本日、この作品の劇場公開を以て新しい年が到来しました。






初日の初回を観てまいりました。
朝方東武線が事故ってその影響で日比谷線も遅れていて、早めに出たのに六本木に着いたら10時20分を回っていました。シネマートさんの受付には『項羽と劉邦 鴻門の会/王的盛宴』のチケットを求めるひとが長蛇の列を成し押すな押すなの大盛況にちがいないわああ急がなくっちゃあおまけのお写真もらえなくなってしまううううと小走りで駆け込んだロビーはしかし、初春の日差しに照らされて、閑散としておりました……。
思った以上にお客さんいなかったけど、お写真もらえたから良しとするわ。





何度と無く観ている作品ですが、スクリーンで鑑賞することで印象は刷新されます。日本語字幕のおかげで簡体字幕ではのみこめなかったところが腑に落ち、お話の流れがスムーズに頭に入ってきました。秦末楚漢史に名を残す英雄群像を描いていますが、上のフライヤーが謳っている「アクション・エンターテイメント」とは趣を異にする物語です。異質で異形で無惨で、しかしその裏にこめられた、二度と戻らない青春への哀惜がせつない。
おだやかな春の光のなかに置いてみれば、存外似合ってしまうんだなあ。


なんていうのも、劇場で観ればこその発見だったと思います。
| 18:03 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(13) | - |
朔夜。
女郎の誠と卵の四角 あれば晦日に月が出る。

なんつうことを申します。
そんなもんありえねえわ、というものを喩えて、江戸時代のひとはこのように唄ったようでございます。
明日1月31日は春節。そして陰の暦の上では新月。新月とは朔のあとにはじめて見える月のことをいったのだそうですが、それに従うならば『項羽と劉邦 鴻門の会/王的盛宴』が公開される2月1日の夜空にかかるかぼそい月こそが正しく新月。

晦日に月はでませんが、シネマート六本木さんのタイムスケジュールはでましたよ。


2月1日(土):11:00〜13:10/16:40〜18:50
2月2日(日):11:00〜13:10/15:30〜17:40
2月3日(月):11:00〜13:10/19:00〜21:10
2月4日(火):11:00〜13:10/19:00〜21:10
2月5日(水):10:40〜12:45
2月6日(木):11:00〜13:10
2月7日(金):11:00〜13:10


(※初日11時、2月3日・4日19時の回はSCREEN4、そのほかはSCREEN2にて上映。2月11日[火・祝]まで)




2月1日の16時40分11時の回と2月5日の10時40分の回に、ただいまのところ参戦の予定です。
2月8日は午後から春節モードの横浜中華街へ祝舞遊行というパレードを観に行くのですが、もしも午前中の上映だったらば映画観てからかちこみましょうという手筈。
で、時間がゆるせば最終日の2月11日にも行きたいと思っています。月のうちでもお仕事がぱつんぱつんになるタイミングと『王的盛宴』の上映スケジュールがみごとに重なるという運命のいたずらに翻弄されつつ、引っ越し作業まっただなかのダンボール梱包ぢごくの底から亡者の体ではいあがり、六本木をめざしますよ。


月にかこつけて張良子房など。


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張良.jpg


上は月岡芳年「月百姿・鶏鳴山の月」の張良。
楚漢決戦前夜、項羽の陣に向けて笙で楚曲を奏でる(四面楚歌)場面を描いたものだそう。
下は『項羽と劉邦 鴻門の会/王的盛宴』の張良(奇道/Qi Dao)
この横顔が恰も月を仰いでいるようなので。

頬骨と鼻筋がわたくしごのみの奇道さん演ずる張良先生。痩身のうえに骨骨しくって、なんかもおかなり佳いです。

| 23:14 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(4) | - |
日本開宴。
石井ゆかりちゃんの「2014年乙女座の空模様」によれば。


1月の半ば以降は、雑務に追われるような忙しさがやってきます。ここから2月半ばにかけて、少々バタバタするかもしれません。


おおあたりかもーゆかりちゃん。
『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』@シネマート六本木、上映開始日が公式にアナウンスされました。

2月1日(土)より期間限定緊急公開!

わたくし、その翌々日に引っ越しでございまして。
1月末らへんから仕事もしつつ、絶賛お荷物梱包ぢごくの底でダンボールに埋もれて喘いだり、
「わしはもう、だめだ……」
と天をみあげて涙ぐんだりする予定になっておりまして。

ですが引っ越しが人生におけるそれなりのイベントであるのと同等ぐらいのレベルで『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』という作品は、はじめて記事で触れた2010年2月5日(当時は項羽役が劉燁、虞姫役が范冰冰といわれていたんでしたっけ)から凡そ4年にわたって、私の人生におけるそれなりのイベントでありつづけました。そして、どっちもまつがい無くハードなそのふたつがお誘い合わせでやってくる2014年如月のこの不思議。
なにかこう、「背水の陣?」とか、そんな気分もよぎります。
よぎりますが自分、動物占いがペガサスだけに、土壇場とか火事場とか、そういうあとが無い場になるともりもり出てくる馬鹿力には定評がございます。2014年は午年だけに天馬的にはそっちの馬力(うまぢから)の相乗も期待したい。加えて劉燁さんは午年男×ペガサスというダブル馬っ仔だからよくわかんないけどなんか縁起がいいっぽい。

という次第でお荷物梱包ぢごくをぬけだして、2月1日にかちこみます。
劇場でお逢いできる皆さまとご一緒に初日を寿ぐことができれば嬉しいです。引っ越し明けにはお部屋の片付けもそっちのけで何度か六本木に行くことになるかと思います。そちらでご一緒できる皆さまも、どうぞよろしくお願いします! その日まで、インフルとかノロとかにはどうぞお気をつけておすごしください(自分も


日本開宴の日取りがきまった記念に、これまでリリースされた海報の一部をまとめてみました。

海報集合2.jpg

本作と、1月19日(日)まで同劇場で公開されているダニエル・リー監督の『鴻門宴/項羽と劉邦 White Vengeance』は、そもそもは同じ幹から生まれた映画です。「項羽と劉邦もの」と一口に言っても、作り手と視点が変わればここまでちがったものになる。製作途上で枝分かれしたのも宜なるかなという気がします。両者を観比べていただけばその差異は歴然ですし、ご覧になった方によって嗜好もまっぷたつに割れるんじゃないでしょうか。所謂「壮大な歴史スペクタクル」とは一線を画す『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』の一筋縄でいかなさ加減は、これらの海報に漲る不穏な空気からも伝わるのではないかと思います。
ぜひぜひ、劇場もしくはDVDでご体感くださいませ。

| 10:27 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(14) | - |
我们的期待一定不会落空的。
石井ゆかりちゃんによる、今年いちばんの寒さになった今日の占い。

乙女座は「祈りが届く」みたいなことがあるかも。

ありました。
おおあたりです、ゆかりちゃん。
あっちの神様こっちの仏様にお賽銭をはずんで執念深くお願いした甲斐あって、

『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』、シネマート六本木にて、2月より緊急限定公開を予定しております!

とのことでございます。
よかったよお。ほんとに。
1個まえの記事で

ランキング3位までのぼりつめた『王的盛宴』ですら上映に至るかどうかいまだわからぬ2014年1月のこの現実

とか縁起でも無いことをぬかしてしまいましたけど、一夜にして現実は変わりました。やるもんだな現実。「『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』がもしほんとうに日本で劇場公開される運命にあるのなら、いずれそのように転がっていく筈です。」とも書きましたけどやっぱりそういう運命でした。『項羽と劉邦/White Vengeance』(原題:鴻門宴)が上映されたっちゅうのに肝腎かなめの『王的盛宴』はスルーなんつう理も非も無い事態を天が赦す筈が無い! いや天が赦してもこの俺様が赦さない!と、傲慢なことを思っていました。じつは自分、ドリパスでの投票が始まった直後にDVDの販売元さんへ劇場上映の有無について問い合わせをしていたんですがそのときは

ご希望いただきました上映についてですが、残念ながら現在のところは上映の予定はございません。
ただもし上映の目処が立てばお知らせいたします。
このようなご返答しかできず、大変申し訳ありません。


というお返事だったのでした。
こたびの劇場公開決定はドリパスの上映交渉を受けてのことなのか、あるいはDVD発売が決まった時点で劇場公開も決まっていたのか。そのあたりの事情はよくわからないけどもうなんだっていいでございます。おめでとうありがとう。ドリパスで日々、票を積み重ねてくださった皆さま、どうもありがとうございました。寒風吹き荒ぶ如月に、六本木で逢いましょう。ご一緒してくださる方がいらっしゃいましたらどうぞよろしくお願い致します!



そして。
だれがだれを演じるのかも、どういう物語なのかも、なにひとつわかっていなかった、『王的盛宴』のそのもっとも早い時期にリリースされた第1号の海報。
そのときに載せたかったけど諸事情あって載せられなかったので、今日の記念に。


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さりげなく強くなってなにもかもうまくいった。
振り向けば道になったね。

| 17:00 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(6) | - |
請你替王吹嘘一下。
『王的盛宴』が、『項羽と劉邦 鴻門の会』という、よく言えば素直でストレートな、よく言わなければひねりや工夫がみられない、たぶん会議とかであんまし時間かけないでつけたんじゃないかしらみたいな(すいません)邦題で日本版DVD化決定という件につきましてはせんだってここでもお知らせしました。→

DVD化はうれしいけどやっぱり劇場で観たいよね。
劇場で観ることをどうしたってあきらめきれないんですよう。

という情熱に基づく関係各位へ向けての動きがはじまっています。→

さて、『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』がどういう映画かといえば、こういう映画です。





おおうそです。
そんなわきゃあないよ。
じじい劉邦(上段中央)はある意味そのまんまですけどねー。

拙宅の王的記事をお読みいただいている方でしたら、もしくは既にDVDお取り寄せしたりネット配信などでご覧になっている方でしたら、これがどういう映画なのか、おおよそおわかりかと思います。上のリンク先の「私が映画館で観たいワケ」に以下のようなことを書いたのですが

2011年8月の製作発表記者会見から2年半にわたってこの映画を追いかけてきました。中国国内で公開に漕ぎ着けるまでにも山あり谷ありで、公開すればしたでエンタメ時代劇やスペクタクル史劇を志向する向きの評価は芳しいものではなく、香港版DVDで鑑賞した率直な感想を申し上げれば「客を選ぶ作品」ということになります。日本公開が視野に入りつつあったのではないかというタイミングで尖閣の問題が起き、映画祭などでも一度も上映されること無く今に至ります。そうした不運も映画が纏う運命と受け止めれば美しい物語ができあがりますが、それで済ませてしまうのは如何ともし難く惜しい。「客を選ぶ作品」であればこそ、この映画を観るために時間とお金を使って劇場に足を運んでくださるあなたと、116分という時間を共有したいのです。


正直なきもちです。
中港台の男前俳優三名様が三王(劉邦項羽韓信)を演じる、血湧き肉躍るアクションスペクタクル青春歴史ラブロマン、みたいなお話だったらどんなにか宣伝だって楽でしょう。
でもそういう映画では無いんです。
「そういう映画では無いんですけど、でもね」ということを自分は2年半かけてこのカテゴリでしつこく書いてきたつもりです。

「ドリパス」というシステムについても正直なきもちをいえば。
これまで、関心も興味も情熱もまったくもっていませんでした。
本作が俎上に上らなければ一生縁の無いままだったと思います。俎上されたいまでも、諸手を挙げて「投票活動ガンバリマース!!」とは、私の性格上なりません。私という人間をよくご存じの方なら、いわゆる「そういうこと」に対して私が感じてしまう躊躇いとか違和感とか温度差、みたいなものをおわかりいただけるんじゃないかと、ちょっと甘ったれたことを考えてもいます。

ただ、物事って動く。
個人の力の及ばないところで。
動くべき時機がきてしまえば。
ここ数日のこの国のなりゆきをみていてもそう感じます。悪い意味で。

『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』がもしほんとうに日本で劇場公開される運命にあるのなら、いずれそのように転がっていく筈です。自分は『藍宇』という映画によっていまこんなところにいるわけですが、それも含めて、計り知れない力とか時機とか或いは縁とか、に動かされているんだなあということはしょっちゅう考える。

ドリパスで投票をするためにはまず「登録」をしなければならず、つまりそこで個人情報をさらすことになります。
「あなたの個人情報をさらしてでも、なにがなんでも1票を!」なんてことは私は言いたくもないしおすすめもしません。
なんかちょっとおもしろそうだなと思えば乗っかればいいし、なんかそういうのはヤだなと感じたらスルーすれば良いと思います。
自由でいいです。自由がいいです。そもそも映画はみんなのものです。特別な行動を起こした一部観客がその成果を独占するものでも無いんです。

私がいちばん望んでいるのは、『王的盛宴/項羽と劉邦 鴻門の会』という映画をひとりでも多くのひとに知ってもらうこと。知って、できれば観てほしい。DVDだっていいですから。そういうことに結びつくなら使える手段は講じるし、自分の言葉も自分の時間も喜んで費やす。
そんな気持ちで今回、票を投じています。
一年間ほぼ惰眠中だったわしも覚醒したりしなかったり。


でですね。
登録して検索していてはじめてわかったんだけど、『藍宇』に対してもリクエストが挙がっていました
いったいいつ、どこのどなたが挙げたものなのだろう。
これだってほら、計り知れない力とか時機とか或いは縁とか、ってことですよ。1票入れさせていただいたのは言う迄も無い(笑)。
| 12:11 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(4) | - |
三王出御。
一年前のいまごろは、『王的盛宴』怒濤の蔵出しプロモーションシーズンでした。
ぱつぱつの仕事に追われ『王的盛宴』の消息を追い、追いつ追われつでへろへろになりつつも、アドレナリン沸騰の日々をすごしていました。
しかしそのあと、肝腎の日本公開についてはまったくの沙汰止みとなって一年が過ぎました。
劇場公開では無いのがまことに無念ではありますが、でるそうです。タレコミかたじけねえ(笑)。


『項羽と劉邦 鴻門の会』

王的DVD1.jpg


そんな、ちょっとどうなんだ?な邦題をおつけになった版元さんはパラマウントホームエンタテインメントジャパンさん
「項羽と劉邦」をタイトルに冠したブツがあっちこっちで出ていてなにかもう項羽と劉邦カオティックパラダイスな体なのに『王的盛宴』までもか、とおもいます。黎明が劉邦演ってる『鴻門宴』、邦題『項羽と劉邦/White Vengeance』(なにその「白き仇討ち」て…)も来年1月に日本版がでますがいずれも様も断じておまつがえ無きように。
『項羽と劉邦 鴻門の会』。
『項羽と劉邦 鴻門の会』。
『項羽と劉邦 鴻門の会』。
あと500回ぐらい繰り返してもいいですがもうやめます。
「男前三人トリオが項羽劉邦韓信をやってるほうの『項羽と劉邦』」で覚えてネ!


王的DVD2.jpg王的DVD3.jpg王的DVD4.jpg



密林さんによる三王ご紹介。

◆アジアを代表する香港・中国・台湾のトップスターが波乱に富んだ人物の生涯を壮絶に演じあげる!
・項羽 【楚の覇王。劉邦と天下を争う猛将】……ダニエル・ウー(TAICHI/太極 ヒーロー、ライジング・ドラゴン、盗聴犯 ~狙われたブローカー~、盗聴犯 ~死のインサイダー取引~)
・劉邦 【人望が厚く、打倒項羽をもくろむ名将】…リウ・イエ(王妃の紋章、アフター・ザ・レイン、PROMISE 無極、小さな中国のお針子)
・韓信 【項羽を裏切り、劉邦に加勢する天才武将】…チャン・チェン(レッドクリフ Part I/Part II、グランド・マスター、ブレス、グリーン・デスティニー)


ありがとう密林さんでもなんで劉燁さんの出演作に『藍宇』を入れてくれん!!!

劉燁さんは『藍宇』で最年少金馬奨影帝になりました、という事実がこの国ではすでに忘却されつつあるのでしょうか。かなしい。代表作の筆頭が『王妃の紋章』て。でもそれをいうならひこさんも筆頭が『TAICHI/太極 ヒーロー』て。三王それぞれ、人生もいろいろでございます。
あと、日本版の本編収録時間は116分です。自分の持ってる香港版も116分なので、未公開シーンが新たに追加されました、というようなことは無いとおもわれます。特典映像もオリジナル予告編のみです。でも、それでも、この作品は観る価値があります。劇場公開という華やかなイベントがもっとも相応しい、華のあるキャスト、華のある作品だと思います。でも、それでも、おうちのモニターで観たとしても、伝わるひとにはきっと伝わります。「伝わる」という道がここでひとつ拓かれた。
とてもとても嬉しいです。

| 22:46 | 王的盛宴。/項羽と劉邦 鴻門の会。 | comments(14) | - |
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